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  • 2021/06/04

リモートワークのセキュリティ対策、ガートナー推奨の計画・実装・運用とは

近年、さまざまなデジタル上の脅威が台頭し、セキュリティ対策の重要性が増している。新型コロナを機に、そこに新たな検討課題が加わった。それが、リモートワークをはじめとする新しい働き方に対応したセキュリティ対策である。リモーワークではどんなセキュリティが求められ、何をすべきなのか。ガートナー リサーチ&アドバイザリ部門でシニア プリンシパル,アナリストを務める矢野薫氏が、ユーザー認証、アクセス制御、データ保護、脅威分析などの視点で、幅広い対策のポイントを提示した。

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コロナはビジネスデジタル化も加速させたが、セキュリティの脅威の増加も促した
(Photo/Getty Images)

※本記事はガートナーWebinar「新しい働き方に、新しいセキュリティで挑む 」の内容をもとに再構成したものです。


情報は増えども方針策定の見通しは立たず

 新型コロナウイルスの感染拡大を機に、多くの企業で新時代のワークプレースに関する議論が緒に就いた。だが、それから約1年が経過し、2度目の緊急事態宣言が発令されたにもかかわらず、いまだ多くの企業が明確な方針を示せていない。その理由の1つがセキュリティである。

 ガートナー リサーチ&アドバイザ理部門でシニア プリンシパル,アナリストを務める矢野薫氏は、「昨年初頭の緊急事態宣言を受けリモートワークでの対策の検討が一気に広がったことで、今ではネット上にリモートワーク・セキュリティの情報を数多く存在します。ただ、セキュリティの影響範囲は個々のITデバイスから、システム、従業員、企業としてのポリシーまで極めて広範で、かつ、時間的、経済的リソースも限られているため、どう手を付けるべきかの判断が極めて難しい。結果、決断を下せぬまま迷走しているというのが多くの企業の実情です」と解説する。

3つのステップで段階的かつ確実な対策を行う

 こうした混迷からの脱却に向け、矢野氏が必要性を訴えるのが、「計画」「実装」「運用」の各ステップによる、段階的かつ確実な対策の遂行だ。

 まずは「計画」である。ここで実施すべきはセキュリティ対策の目的の明確化だ。「なりすまし」「マルウェアの侵入」「情報漏えい」「外部脅威によるネットワーク遮断などの二次的な業務への被害」などの観点から、セキュリティ対策により回避したいトラブルを明確にする。

具体的な対策では3つに「単純化」する

 そのうえで対策を具体的に固めていく。ポイントは、全社システムを「デバイス」「ネットワーク」「アプリケーション」の3つに単純化して捉えることだ。

「システム面で抑えるポイントはこの3つに集約されます。また、システムが複雑化する中にあって、仕組みを構成する3要素の単純化により対策漏れを防止できます」(矢野氏)

 このうち、「デバイス」の対策は、セキュリティ対策の目的からおのずと決まるという。「マルウェア対策」「データ保護」「脆弱性対策」が代表的なものだが、たとえばマルウェア対策であればエンドポイント保護のための「EPP(Endpoint Protection Platform)」とエンドポイントでの振る舞い検知のための「EDR(Endpoint Detection and Response)」の導入が具体的な施策となる。同様に、脆弱性対策ではOSの最新状態へのアップデートや、クライアント/モバイルデバイス管理のための「CMT(Client Management Tool)」「EMM(Enterprise Mobility Management)」の利用が、データ保護ではデバイス暗号化やEMM、仮想化などの活用が対策の柱となる。

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デバイスのセキュリティ対策
(出典:ガートナー)


 次の「ネットワーク」のセキュリティ対策は、二要素認証などによる「認証」やVPNによる「アクセス制御」などに大別される。そのうち、矢野氏が「特に慎重に検討すべき」と強調したのがアクセス制御だ。

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ネットワークのセキュリティ対策
(出典:ガートナー)

「リモートワークによりクラウドの利用が広がった結果、従来からのグローバルIPアドレスだけでなくローカルからのアクセス制御の強化も求められるようになっています。ただし、アクセス制御のやり方はネットワーク形態に左右されるため、見直しにあたってはネットワーク担当者との将来のネットワーク像を踏まえた事前協議が欠かせません」(矢野氏)

【次ページ】アプリケーションで求められる4つの対策とその順番

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