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  • 2022/08/06

ARメタバースにも注目すべきワケ、ポケモンGoのナイアンティック「独自SNS」の可能性

現在、話題になることが増えている「メタバース」だが、そのほとんどはメタが推進するVR(仮想現実)ベースのメタバースを前提としている。一方、AR(拡張現実)ベースのメタバース構築を目指す動きも活発化しており、こちらも無視できない。ARメタバース構築を主導する一角は、ポケモンGoの開発企業として知られるナイアンティック。現在ソーシャルメディアが一部企業による寡占状況にあるのは明白だが、今後はゲーム起点/メタバースと関連する新しいSNSが登場し、状況が大きく変わるかもしれない。8月4日から、世界各地で行われる「ポケモンGO Fest」の札幌での開催が始まり、現実世界で多くの人を集めているナイアンティックの動きからARメタバースの動向を探ってみたい。

執筆:細谷 元

執筆:細谷 元

バークリー音大提携校で2年間ジャズ/音楽理論を学ぶ。その後、通訳・翻訳者を経て24歳で大学入学。学部では国際関係、修士では英大学院で経済・政治・哲学を専攻。国内コンサルティング会社、シンガポールの日系通信社を経てLivit参画。興味分野は、メディアテクノロジーの進化と社会変化。2014〜15年頃テックメディアの立ち上げにあたり、ドローンの可能性を模索。ドローンレース・ドバイ世界大会に選手として出場。現在、音楽制作ソフト、3Dソフト、ゲームエンジンを活用した「リアルタイム・プロダクション」の実験的取り組みでVRコンテンツを制作、英語圏の視聴者向けに配信。YouTubeではVR動画単体で再生150万回以上を達成。最近購入したSony a7s3を活用した映像制作も実施中。
http://livit.media/

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札幌で行われているポケモンGo Festの様子。ナイアンティックのハンケCEOはARメタバースは社会的なつながりや人間らしさの維持に役立つと主張する

ポケモンGoのナイアンティックが独自SNSリリース

 ポケモンGoの開発企業として知られるナイアンティックは6月30日、独自のソーシャルメディア「Campfire」をローンチした。これは5月にその存在が明らかにされたアプリで、同社の位置情報ゲーム「Ingress」内で、試験的に運用が実施されてきたもの。近々、ポケモンGoでも一部のプレーヤーに開放される見込みだ。

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Niantic Campfireのページ。現実世界を拡張する「つながり」を重視している姿勢がわかる

 Campfireには一般的なSNS同様に、グループチャット、プライベートチャット機能が盛り込まれ、ゲームイベントでの待ち合わせなどが簡単にできるようになる。

 たとえば、ポケモンGoで特定のポケモンを捕まえるために、友人とどの場所でどの時間に待ち合わせるかなどを他のソーシャルメディアを利用せずにシームレスに決定できるようになる。

 ナイアンティックのジョン・ハンケCEOは、メタなどが推進するVRベースのメタバースには否定的な姿勢を見せ、独自にARベースのメタバース構築を目指している。今回発表されたゲーム内SNS「Campfire」は、ハンケ氏が提唱するARメタバース構築に向けた布石と捉えることができる。

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ナイアンティックはARグラスも開発しているという


VRメタバースは悪夢、ナイアンティックCEOのメタバース理念

 ハンケCEOのメタバースに対する姿勢は、同氏の公式ブログで2021年8月10日に公開された記事より確認することができる。

 この記事のタイトルは「The Metaverse is a Dystopian Nightmare. Let’s Build a Better Reality」というもの。

 文字通り、メタバースはディストピア的な悪夢であり、それに代わるリアリティが必要だという主張が展開されている。

 ここで登場する「メタバース」とは、メタなどが推進するVRベースの仮想共有空間のこと。ハンケ氏は、VRヘッドセットを装着してしまうと現実世界から遮断された状態となってしまい、家族や友人を含め社会的なつながりを失ってしまうと指摘している。

 一方、ARベースのメタバースは、現実世界を軸に広がる仮想空間となるため、社会的なつながりや人間らしさを維持しつつ、新たな価値を生み出せるとの主張だ。

【次ページ】ナイアンティックによるARメタバースインフラ構築

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