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- 2022/08/29 掲載
グーグルはバーチャル量子コンピューター「QVM」提供で何を狙う? 激化する開発競争
バークリー音大提携校で2年間ジャズ/音楽理論を学ぶ。その後、通訳・翻訳者を経て24歳で大学入学。学部では国際関係、修士では英大学院で経済・政治・哲学を専攻。国内コンサルティング会社、シンガポールの日系通信社を経てLivit参画。興味分野は、メディアテクノロジーの進化と社会変化。2014〜15年頃テックメディアの立ち上げにあたり、ドローンの可能性を模索。ドローンレース・ドバイ世界大会に選手として出場。現在、音楽制作ソフト、3Dソフト、ゲームエンジンを活用した「リアルタイム・プロダクション」の実験的取り組みでVRコンテンツを制作、英語圏の視聴者向けに配信。YouTubeではVR動画単体で再生150万回以上を達成。最近購入したSony a7s3を活用した映像制作も実施中。
http://livit.media/

グーグル、仮想量子コンピューターをローンチ
グーグルは2022年7月19日、仮想環境で動く量子コンピューター「Quantum Virtual Machine(QVM)」をローンチした。グーグルの発表によると、このQVMは同社ラボにおける量子コンピューターのプログラミングをエミュレートでき、サーキット検証(circuit validation)などを実行できるようになるという。
この過程では、グーグルの量子プロセッサー「Sycamore」が活用される。
Sycamoreプロセッサーにおける、量子ビットディケイ(qubit decay)、ディフェージング(dephasing)、ゲート(gate)、読み出しエラー(readout errors)などの測定値をQVMにフィードし、これをプロセッサーの量子ビット接続(qubit connectivity)と組み合わせ、量子プロセッサーのような出力をシミュレートする。
QVMはブラウザからPythonを実行できるWebサービス「Colab」を介して無料で利用でき、量子コンピューターのプログラミングやプロトタイピングを簡単に行えるようになる。
量子プログラミングを構築する上で、グーグルが公開したオープンソースの量子プログラミングフレームワーク「Cirq 1.0」を利用することも可能。Cirqは、量子コンピュータープログラミングの記述・実行・結果を分析するためのPythonベースのフレームワークだ。
【次ページ】量子コンピューターの開発動向
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