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  • 2022/10/26 掲載

Windowsコンテナランタイム、来年のサポート体制変更で何が変わる?

山市良のマイクロソフトEYE

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2016年10月のWindows Server 2016リリースとともに始まった、Windowsコンテナのランタイム環境のマイクロソフトによるサポートに、2022年9月に重要な変更がありました。これまで無料提供されてきたMirantis Container Runtime(MCR)のサポートは、今後Mirantis社の有償サブスクリプションが提供します。この変更は、当初9月に実施予定とされていましたが、現在は、来年4月まで現状のサポート体制が延長されることとなっています。今回は、サポート体制の変更後に、ユーザーにどのような影響が生じるのかを解説します。

フリーライター 山市 良

フリーライター 山市 良

IT 専門誌、Web 媒体を中心に執筆活動を行っているテクニカルライター。システムインテグレーター、IT 専門誌の編集者、地方の中堅企業のシステム管理者を経て、2008年にフリーランスに。雑誌やWebメディアに多数の記事を寄稿するほか、ITベンダー数社の技術文書 (ホワイトペーパー) の制作やユーザー事例取材なども行う。2008年10月よりMicrosoft MVP - Cloud and Datacenter Management(旧カテゴリ:Hyper-V)を毎年受賞。岩手県花巻市在住。
主な著書・訳書
『インサイドWindows 第7版 上』(訳書、日経BP社、2018年)
『Windows Sysinternals徹底解説 改定新版』(訳書、日経BP社、2017年)
『Windows Server 2016テクノロジ入門 完全版』(日経BP社、2016年)
『Windows Server 2012 R2テクノロジ入門』(日経BP社、2014年)
『Windows Server 2012テクノロジ入門』(日経BP社、2012年)
『Windows Server仮想化テクノロジ入門』(日経BP社、2011年)
『Windows Server 2008 R2テクノロジ入門』(日経BP社、2009年)
など


photo
マイクロソフトによるMCRのサポートは来年終了する

これまでのMCRのサポートと1年前の予告

 Mirantis Container Runtime(MCR)は、かつて「Docker Enterprise Edition(Docker EE)」、「Docker Enterprise」と呼ばれてきた、LinuxおよびWindowsコンテナのためのコンテナランタイムです。

 マイクロソフトはWindowsコンテナを初めてサポートしたWindows Server 2016のリリースから、当時のDocker社との契約に基づいて、Docker EEの使用権とマイクロソフトによるサポートをWindows ServerのOSライセンスに含めて提供してきました。

 Docker EEはその後、Docker Enterpriseに改称され、さらにEnterprise部門がMirantis社に買収されたあと、しばらくして、Mirantis Container Runtime(MCR)に変更されました。

 Windows Server 2016の時からの契約はその後のWindows Serverバージョンにも引き継がれ、先日までマイクロソフトによるサポートが提供されてきたわけです。そして、このサポートが2022年9月に終了し、引き続き利用するためには、Mirantis社の有償サブスクリプションに移行する必要があることが、ちょうど1年前に予告されていました。
Reminder - Updates to Windows Container Runtime Support
 すでに利用者であれば、1年前から予告されていたことなので対応済みのはずです。しかし、これからWindowsコンテナの世界に足を踏み入れようとしている人にとっては、戸惑うことが多いに違いありません。

 Windowsコンテナについて学ぼうとすると、Mirantis Container Runtime(MCR)やそれ以前のDocker EE、Docker Enterpriseに関する、Windows Serverでは無料(だった)コンテナランタイム(Dockerエンジン)の話ばかり出てくるでしょうから。Dockerエンジンを飛ばして、この後説明するKubernetesの世界に入るのも、ハードルが高すぎるでしょう。

サポート期間が来年4月まで延長することに

 マイクロソフトはWindows ServerにMirantis Container Runtime(MCR)を簡単に導入できるように、「DockerMsftProvider」モジュールを提供してきました。また、Azure仮想マシンですぐに利用を開始できるように、Mirantis Container Runtime(MCR)がインストール済みの「with Containers」イメージを、Windows Server 2016、Windows Server 2019、およびWindows Server半期チャネル(SAC、既に廃止)の各バージョンに用意し、提供してきました(1年後のサポート終了が決まっていたため、Windows Server 2022バージョンの「with Containers」イメージは提供されませんでした)。

 2022年9月のサポート終了により、「DockerMsftProvider」モジュールの使用はサポートされなくなり、Azure Marketplaceから「with Containers」イメージは削除されました(画面1)。

 ただし、その後、マイクロソフトによるサポートとイメージの削除は2023年4月30日まで再延期され、Azure Marketplaceのイメージも復活しています(未確認情報ですが、コストを支払ってMirantisとの契約を6カ月延長したのでしょう)。そのため、延期期日の2023年4月30日時点で「with Containers」イメージを使用して使用してデプロイされたAzure仮想マシンは、スケールアウトや再デプロイの際にエラーになる可能性があります。

 また、デプロイ済みのAzure仮想マシンでのWindowsコンテナの実行も、無効になったライセンス契約に基づくMirantis Container Runtime(MCR)上での実行となるため、サポートされなくなります。

画像
画面1:「with Containers」イメージは9月22日(米国時間)にいったん削除されたが、その後、再登場(使用は非推奨)

【次ページ】オンプレミスで利用可能なWindowsコンテナの運用環境は?

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