• 2007/03/19 掲載

【CIOインタビュー】岐阜県庁  「ぎふポータル」と地上デジタル放送で住民への情報サービスを強化

【オンラインムック】経営革新を支える日本のCIO

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岐阜県では、各市町村の情報を取りまとめるポータルサイト「ぎふポータル」と、地上デジタル放送によって、住民への情報サービスを強化している。岐阜県の知事公室参事 情報化推進担当(2006年1月当時) 知地孚昌氏に話を聞いた。
【マネジメント】『CIOインタビュー』岐阜県 知事公室参事 情報化推進担当(2006年1月当時) 知地孚昌氏

岐阜県 知事公室参事
情報化推進担当(2006年1月当時)
知地孚昌氏


知地 孚昌氏 (Tanemasa Chiji)
岐阜県 知事公室参事 情報化推進担当
(2006年1月当時)

1970年より民間IT企業に33年間勤務。
2003年に岐阜県庁入庁。
岐阜県の情報戦略全般を担当。
岐阜県情報システム導入審査委員会委員長、岐阜県情報セキュリティ委員会副委員長、総務省情報通信審議会委員、経済産業省情報システム調達モデル研究会委員、都道府県CIOフォーラムメンバー。



岐阜県下の情報が集まる「ぎふポータル」


【マネジメント】『CIOインタビュー』間45万アクセスがある<br>「ぎふポータル」

月間45万アクセスがある
「ぎふポータル」

 電子政府、電子自治体という言葉がいわれて久しい。申請様式などをホームページ上からダウンロードし、印刷して利用できるようになったり、電子入札が始まったりと、一部ITの恩恵を享受できるサービスも始まっているが、利便性が向上したという実感にはまだまだ遠い。その電子自治体でサービスの向上を図り、他の都道府県に比べリードしている感があるのが、岐阜県が運営するポータルサイト「ぎふポータル」だ。

 「ぎふポータル」は、県の情報はもとより、住民が使いやすいように県下の市町村の情報も集約し提供しているもので、携帯電話などのモバイルからもアクセスできる「ぎふモバイルサイト」も併せて用意している。「くらしの情報」「見どころ・味どころ」「はたらく・企業支援・行政情報」などのカテゴリーと、各種災害情報や天気などがわかる「総合防災ポータル」、各市町村へのリンク集「市町村ポータル」、地域コミュニティの活動を支援する「電子コミュニティ」などを展開している。従来は部門ごとに情報発信していたものを、住民視点で編集しなおし、情報提供しているところが画期的だといえる。

 日ごろの各自治体(行政)と住民との関わりを考えると、住民票を取りに行ったり、各種サービスの手続きに行ったりすることがあっても、基本的には自治体と住民がやり取りする機会はそれほどない。e-Japan戦略では、行政サービスのIT化促進をうたっている。しかし、情報を処理する側(職員)は楽になるが、住民があまり利用しないサービスを電子化したところで、そのメリットを享受できる機会は限定的になってしまう。地方自治体はそのジレンマのなかで電子化を急いでいる。その解決策のひとつを示した「ぎふポータル」は、月に45万件のアクセスがある、住民に利用されているサイトだ。「ぎふポータル」を担当する岐阜県知事公室参事(情報化推進担当)の知地孚昌氏はこう語る。

 「行政サービスは住民本位で、日常性がないといけないですね。e-Japanの本質も、今はそんな状況なのです。職員にとっては、県民から電子ファイルで書類が届くほうが楽ですが、県の場合は許認可事業が中心ですから、いろんな添付書類が送られてきても、すぐ認証するというわけにはいかないのです。電子化する意味があまりなく、そのために莫大な税金を使っている状況は少しおかしいですよね。

 とはいえ、ネットを活用して双方向でやり取りする時代になってきたのは確かですね。『ぎふポータル』の基本的なコンセプトは、最終的に申請を電子でやってほしいということですが、住民にしてみればそれは日常ではないのですよ。そこで、住民の日常はどういうことかを考えると、天気予報が見られるとか、岐阜新聞が見られるとか、交通情報や警察の公開取り締まり情報が見られるとか、そこが大切になります。岐阜は川の多い地域なので、降雨時に川に設置したライブカメラが見られるとか、雪が降ったときには国道のカメラから雪の情報が見られるといった、日常生活の利便性を向上できる公共情報が見られるかどうかが、県のポータルサイトのテーマなのです。

 そのなかで、桜情報や紅葉情報、市町村のイベントなどをどんどん掲載することで、住民が定期的に見るようになります。見ていくうちに、防災情報や過去の震災情報、震災シミュレーションなどの情報が、実は整備されて掲載されていることがわかってくるのですね。そうすると『行政って意外に情報を出しているな』と住民も気がつきます。それだけでなく、図書館での本の貸し出しや体育館の利用申請などもネット上でできたり、パスポートを取る前に様式をダウンロードしておくこともできますしね。その行政と住民の日常性をどう結びつけるかがコンセプトなのです。210万人の県民のうち、世帯数は71万戸ありますが、それだけの数の人たちが一週間に一度は触れてくれればいいと考えています。」

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