- 2025/10/14 掲載
YouTube「AI新機能」で動画マーケが激変……知らないと取り残される“最強8機能”(2/4)
【制作のハードルを下げる】YouTubeの新機能(2)~(3)
ライブ配信の効率化だけでなく、動画制作そのものもAIによって大きく変わろうとしている。YouTubeが9月に発表した生成AI機能群により、専門知識がなくても見栄えのする動画を作れる環境が整いつつある。数ある新機能の中でも、動画制作と活用のハードルを大きく下げる機能を2つ紹介する。
■無料!テキストだけで“音声付き動画”を作成
中核となるのが、アルファベット傘下のAI開発企業グーグル・ディープマインドとの共同開発による「Veo 3 Fast」だ。この機能を使えば、YouTube上で「音声付きの動画クリップ」を、テキストの指示だけで“無料”で生成できる。
米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドで展開が始まっており、今後さらに地域を拡大する予定という。
■静止画が動き出す!素材の加工機能
既存の映像素材を加工する機能も拡充される。
静止画像に別の動画の動きを適用して動かしたり、動画全体にポップアートや折り紙風のスタイルを適用したり、テキスト入力だけでキャラクターや小道具を追加できるようになる。
たとえば、商品紹介動画に視覚効果を加えたり、プレゼン資料の静止画をアニメーション化したりする作業が、外部業者に依頼せずとも社内で完結できるようになるのだ。
この流れは、企業の動画活用を後押しする統計データとも符合する。Wyzowlの調査によれば、89%の企業が動画をマーケティングに使用しており、動画を使っていない企業の68%が2025年に動画マーケティングを開始する予定だという。さらに、51%の動画マーケターがすでにAIツールを活用している状況も明らかになっている。
効果も実証されつつある。同調査では、93%のマーケターが動画マーケティングのROI(投資対効果)に満足しており、84%が動画が売り上げ増加に直結したと回答。アドビの調査でも、生成AIを導入したシニア・エグゼクティブの53%がチーム効率の大幅な改善を報告し、50%がアイデア出しやコンテンツ制作のスピード向上を実感したと答えている。
実際、動画はインターネットトラフィックの82%を占めるまでに成長しており、特にSaaS企業では、プロダクトデモやハウツー動画、ウェビナーなどがB2Bマーケティングで不可欠な存在になっている。
日本企業も、販促資料や顧客向けチュートリアル、社内向け解説動画などをAIの力を借りて低コストで制作することで、潜在顧客へのリーチを大きく拡大することができるはずだ。 【次ページ】「広告」の表示方法が刷新、動画マーケティングの新常識
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