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  • 2025/09/10 掲載

衰退するネカフェ業界で…なぜ「快活CLUB」だけが無双?折れずに貫いた“ある戦略”

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漫画喫茶は1970年代に、喫茶店の新たな一業態として始まったと言われる。その後、90年代にはインターネットカフェが登場し、漫画喫茶と融合した「複合カフェ」が登場した。複合カフェは2008年に3000店舗を超え、市場規模は2,450億円となったが、スマホの普及と共に市場規模は縮小し、コロナ禍前の段階で1,500億円を下回った。こうした状況で台頭したのが「快活CLUB」だ。快活CLUBは2003年に1号店を構え、12年に200店舗を、22年3月期に500店舗を突破した。23年3月期には競合の「自遊空間」を傘下に収めている。ネットカフェ衰退期になぜ成長できたのか、快活CLUBの強みを探っていく。
執筆:山口 伸

山口 伸

経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。

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漫画を読むだけではなく多様な用途で使われている
(写真:藤村憲司/アフロ)

首都圏ではホテル代わりにも使われる快活CLUB

 快活CLUBは漫画やパソコンを置いた複合カフェだ。料金や部屋の形態は店舗によるが、レストラン形式のオープンシートや、ブースごとに仕分けされたシート、個室などがある。複数人用の部屋やカラオケ・ダーツ・ビリヤードなどの設備を構える店舗もある。料金は時間制だ。たとえば、新宿東口店の平日利用の場合、「鍵付完全個室」は3時間パックで1,680円、24時間パックで7,020円である(入会金は別途)。

 ソフトドリンクが飲み放題であるほか、一部店舗では有料でシャワーやコインランドリーを利用できる。約500店舗中、首都圏の1都3県にあるのは3割にあたる160店舗。北海道から沖縄まで展開し、地方ではロードサイドに店舗を構える。

 スパコロ社が実施したアンケートによると、快活CLUBの利用目的は「漫画・雑誌を読みたいとき」が42%と最も多く、26%の仮眠用途、25%のインターネット利用が続く。昨今ではインバウンドの増加で東京・大阪のホテル価格が高騰しており、平日でも1万円以下では泊まれない状況だ。そのため、快活CLUBをホテル代わりに使う客もいる。 【次ページ】業界が衰退の要因は「スマホの普及」だけではなく…?
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