- 2025/11/14 掲載
うっかり入社してしまう前に…絶対調べるべき「ブラック企業」を見破る7つの情報源(2/3)
その企業、本当にあなたが応募すべき転職先なのか
業界研究と並んで、あるいはそれ以上に重要なのが「企業研究」です。気になる求人広告を見つけたら、その企業が本当の意味であなたに合うのか、あなたが活躍できる場所なのかを判断するために、徹底的な企業研究を行いましょう。この企業研究は、応募書類の作成や採用面接の際に不可欠となる「志望動機」を練り上げる上でも、極めて重要なプロセスとなります。
- ホームページ
まず、個々の企業のホームページは、情報の宝庫です。経営理念やビジョン、社長のメッセージなどは、その企業の価値観や目指す方向性を知る上で貴重な手がかりとなり、あなたの志望動機を深めるための重要な材料になります。
特に、新卒採用のページに掲載されている「先輩社員の声」などは、具体的な仕事内容や社風のイメージをつかむのに役立つでしょう。 - 「しょくばらぼ」
厚生労働省が運営する職場情報総合サイト「しょくばらぼ」では、個々の企業の「平均継続勤務年数(男女別)」「男女別採用10年前後の継続雇用割合」「労働者の有給休暇取得率」「一月当たりの労働者の平均残業時間」といった、働きやすさに関する具体的な数値が開示されています。
掲載企業は一部に限られますが、逆に言えば、このサイトで積極的に情報を開示している企業は、従業員の労働環境改善に真剣に取り組んでいる企業である可能性が高いと言えるでしょう。 - 「ホワイト企業ランキングTOP100」
非営利一般社団法人安全衛生優良企業マーク推進機構(SHEM)は、「安全衛生優良企業」を独自に選定・公表しており、毎年「ホワイト企業ランキングTOP100」を発表しています。これも企業選びの1つの参考になるでしょう。 - プレスリリース
企業が発表するプレスリリースからは、事業展開に関する最新の動向やホットな情報を得ることができます。「PR TIMES」のようなプレスリリース配信サイトで企業名を検索してみましょう。採用面接の場で、こうした最新情報を盛り込んだ質問や意見を述べることができれば、他のライバルと差をつけることができるかもしれません。 - 信用調査会社
さらに踏み込んだ情報収集としては、東京商工リサーチや帝国データバンクといった信用調査会社が独自に調査・収集している企業情報があります。売上高データ、取引先情報、株主情報、代表者情報など、貴重な情報が含まれています。
これらの情報は基本的には法人向けに提供されていますが、帝国データバンクのデータの一部は、個人の有料会員サービス(例:G-Searchなど)を通じて入手することも可能です。
あなたの人生を左右するかもしれない転職先候補の企業情報ですから、多少の費用をかけてでも詳細な情報を得る価値はあると言えるでしょう。 - 転職エージェント
転職エージェントを通じて応募する場合は、彼らから企業情報を得ることも当然可能です。
しかし、注意点もあります。特に大手のエージェントでは、企業訪問をして求人を開拓する営業担当者と、実際に求職者と面談してキャリア相談に乗るコーディネーター(キャリアアドバイザー)が分業制になっていることが多く、コーディネーターが個々の企業の内情や求人の詳細な背景までを深く把握していないケースがあります。
そのような場合、求人の詳細について質問しても、「不明な点は、面接の場で直接企業に質問してみてはいかがですか」といった、やや無責任な返答をされることもあります。
これは、彼らが必ずしもその企業について詳しく知らないという側面と同時に、とりあえず応募まで誘導できればコーディネーター自身のノルマが達成されるため、あなたを応募へと促しているにすぎない可能性も考慮すべきです。
もし、より深い情報を得たいのであれば、その転職エージェントの営業担当者と直接話をする機会を設けてもらえないか相談してみるのもひとつの手です。
営業担当者は、顧客である求人企業の採用担当者と直接コミュニケーションを取っているため、採用の背景や社風、時には経営者の人柄といった、より踏み込んだ話を聞ける可能性があります。コーディネーターにその旨を伝えれば、失礼にあたることはありませんし、むしろあなたの熱意を汲んで協力してくれるはずです。 - ブログ・SNS
また、経営者が個人的に発信しているブログやSNSからも、その人柄や考え方、企業の方向性などを垣間見ることができます。経営者の言葉やエピソードを志望動機にうまく組み込むことができれば、採用面接におけるアピール効果は非常に高くなるでしょう。
【次ページ】事前に「ブラック企業」を見破るための具体的な方法とは
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