- 2025/12/20 掲載
スイカゲーム開発者が実践、天才じゃなくても「発想力が必ず高まる」たった1つの習慣(3/3)
クライアントのニーズに応えたいときに使える手法
しかし、いつもN1ニーズが有効なわけではありません。特に法人向けのビジネスの現場では、自分がニーズの当事者ではなく、クライアントのニーズに応えなければいけないシーンがほとんどです。そんなとき、私は「マジックナンバー3」と呼んでいる手法を使います。これはクライアントと似た属性の「3社」にヒアリングして共通ニーズを見つける方法です。
たとえば、取引先A社に「困りごとを教えてください。改善します」とヒアリングします。ただし、1社のニーズに応えるだけでは受託開発になってしまい、汎用性がありません。そこで2社目、3社目のヒアリングから、「共通の課題」を導き出すのです。
法人向けプロダクトに完璧は存在しません。そのため、今よりも効率を上げて、コストを下げる方法は必ずあります。3社に共通するニーズがあれば、それは一定の市場性を持った課題だと判断できるのです。
法人向けビジネスには大きな利点があります。それは、取り組むうちに、その分野の専門家になれること。1社目から得た知見は、2社目で語ることができ、これを繰り返すと、課題への解像度が上がり、より的確な提案ができるようになるのです。
ステップ
- クライアントと似た属性の企業3社にヒアリング
- それぞれの「困りごと」を収集
- 3社に共通するニーズを抽出
- 共通課題を基にプロダクト/施策を設計
ポイント
- 1社だけ:「専用開発」になり、汎用性がない
- 2社だけ:「比較」にとどまり、共通項が特定しづらい
- 3社 :「共通項」が浮き彫りになり、一定の市場性が見えてくる
生成AIを使ってひらめきを後押しする「問いフレーズ」
生成AIの時代になって、「何を質問するか」がますます重要になっています。誰もがその気になれば同じ情報にアクセスできる時代だからこそ、どんな問いを立てるかで結果が大きく変わるからです。そこで、ひらめきを後押しする「問いフレーズ」を、事例を交えて紹介します。「アイデアに後もうひとひねりほしい」、そんなときに活用してみてください。
- アプローチを変える問い
- 事例:popIn Aladdin
一般的な問い:子どもにいい教育を与えるには?
アプローチを変える問い:子どもの世界観を広げるには?
ポイント:教育の枠を超えて、人生レベルの豊かさに着目 - 事例:スマートバスマット
一般的な問い:高性能な体重計とは?
アプローチを変える問い:体重計に乗らなくなる理由は何?
ポイント:体重計自体ではなく、ユーザーの行動心理に着目
- 事例:popIn Aladdin
- 発想の壁を越える問い
- 既存のものの延長線上にある発想から抜け出すために必要なこと
×:「HOW(どうやって)」や「WHAT(何を)」を考える
○:「WHY(なぜ)」の追求
ポイント:「HOW」や「WHAT」ばかりに注目していると、既存の延長線上の発想しか生まれない。CQのマインドとともに「WHY」の視点で問いを立てると、より本質的で、独創性、独自性のあるひらめきがやってくる
- 既存のものの延長線上にある発想から抜け出すために必要なこと
私たち起業家は投資家から資金を集めます。
究極を言うと、まだプロダクトのかけらもない状態で、発想力から生まれたアイデア1つで何百万円、何千万円、時には何億円という投資を受けるのです。
「それだけの価値がある」、と期待してもらうに足る独創性と独自性。
そうして浮かんだ発想に対して、自分が「やらずにいられない」という強いパワーを感じることがあったら、迷わず行動に移してみてください。
その発想に取り組むことは、必ずあなたの人生を前進させてくれるはずです。
完璧なタイミングを待つ必要はありません。
まずは小さなプロトタイプから始めて、家族や身近な人に使ってもらい、フィードバックをもらいながら改善していく。
この繰り返しこそが、あなたの発想力を確実に高めていく道筋です。
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