• 2026/01/22 掲載

米下院委、AI半導体輸出監視強化法案「AI Overwatch Act」を委員会可決

国家安全保障に関わるAI半導体技術の流出を防ぐため、輸出の承認プロセスに議会の関与を強める目的

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米国下院外交委員会は1月21日(現地時間)、人工知能(AI)向け半導体の輸出管理を強化する新たな立法「AI Overwatch Act」を委員会で可決した。法案は与野党超党派で提出され、AIチップなど戦略的半導体の輸出について、国防や国家安全保障上の懸念がある国・組織向けには従来よりも厳格に議会の監視を受けさせる仕組みを導入することを目的としている。委員会では賛成42、反対2で可決された。
AI Overwatch Actはフロリダ州選出のブライアン・マスト下院外交委員長(共和党)が中心となり昨年12月に提出されたもので、国家安全保障に関わる高度なAI半導体技術の流出を防ぐために、対外輸出の承認プロセスに議会の関与を強める点が柱となっている。従来の輸出管理は主に行政機関の判断に委ねられていたが、本法案は特に「敵対国」向けの輸出に関しては議会の承認や監視権限を明文化するものである。

支持者は、AI向け半導体が軍事用途やサイバー作戦など多用途に利用可能なことから、単なる貿易管理にとどまらず国家安全保障の枠組みで監視が必要だと主張している。米国ではAIチップの輸出が中国やロシアなどに技術流出する可能性を巡って長年議論が続いており、今回の法案はその議会主導の対応とみなされている。

一方で、批判の声もある。反対派の議員らは、本法案がトランプ政権の行政府権限を侵害する可能性を指摘しており、強化された議会の関与が貿易や国際競争力を損なうリスクを伴うと訴えている。委員会可決後の法案が下院本会議で採決されるかどうかは、下院多数党院内総務ら指導部の判断に委ねられている。

米国におけるAIおよび半導体の輸出管理は、商務省が実施してきた輸出管理分類番号(ECCN)に基づく規制の強化策と並行して進んでいる。商務省は先端AIモデルや大規模計算用半導体を規制対象としつつ、友好国向けには例外措置を設けるなど多層的な管理体制を採ってきた。これら行政措置と議会立法の動きは、国家安全保障と産業競争力のバランスをとる政策の一環と位置付けられている。

今後、AI Overwatch Actが下院本会議で可決され、上院でも審議・承認されるかは不透明な部分が残るが、AIチップ輸出管理を巡る監視機能の強化が米国議会内で重視されていることを示す動きとなっている。

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