• 2026/04/14 掲載

多額の経費が水の泡…「AIの使い方? 導入してから考えるよ」が“失敗フラグ”のワケ(2/3)

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「とにかくAI導入すれば何とかなるはず」は失敗の入り口

 最近は、「AIを活用する」など新技術ありきのプロジェクトが増えています。たしかにAIを効果的に使えば、今までにない画期的な成果を生み出すことができるかもしれません。

 しかし、それは現場の困りごとを正しく捉えて、その課題に対してAIを正しく適用するという綿密な準備があってのことです。このような事前準備を省略して、とにかくAIを導入すれば何とかなるはずだと総論的に目標を設定したプロジェクトは、その時点で失敗が宿命づけられています。

 IT業界は技術進化が速いので、特にこのような新技術ありきの目標設定になりがちです。AIだけではありません。過去にも、さまざまな新技術の活用が目標設定のバズワードになりました。

  • オープンソースの活用
  • ベストプラクティスの活用
  • パッケージの活用
  • アウトソーシングの推進
  • ASP(注1)の活用
    注1:ASP(Application Service Provider)…ソフトウェアをインターネット経由のサービスとして利用する仕組み。1990年代後半~2000年代前半に流行した。
  • 仮想化技術の活用
  • クラウドサービスの活用
  • SaaS(注2)の活用
    注2:SaaS(Software as a Service)…ソフトウェアをクラウド上のサービスとして利用する仕組み。ASPとほぼ同義。2007年頃から流行した。
  • RPA(注3)の活用
    注3:RPA(Robotic Process Automation)…人間がパソコン上で行っている定型作業を、ソフトウェアロボットに自動化させる技術。2017年頃から流行した。
  • DX(注4)の推進
    注4:DX(Digital Transformation)…デジタル技術を使って、ビジネスの仕組みを根本的に変革すること。2018年頃から流行した。

 新技術の採用を目標に設定すること自体が悪いわけではありません。現場の困りごとをしっかりと捉えて、その対策として新技術を採用するのであれば、大きな効果を生み出すことができるはずです。

 ただ、困りごとをまったく捉えずに、新技術だけに目線が行ってしまうことは避けてほしいところです。

「AIを導入して試してみないと」も正しい意見だが…

 新技術ありきのプロジェクトが危険ということを書くと、「とりあえずAIのような新技術を導入してみて使い方を試してみないと、どのような課題に役立つかが分からない」との意見も出ます。まずは、新技術に慣れることが重要という考えです。

 これも正しい意見です。少額の経費で試験的に導入できるのであれば、パイロットプロジェクト(実現可能性を検証するために小規模で試験的に行うプロジェクト)として、新技術を試す環境を作るところから始めるアプローチも良いでしょう。

 ただ、試験的導入と言いながら、多額の経費をかけてしまうことも少なくありません。これは危険なパターンです。具体的な使い道を考えようとしても現場の課題にうまく適合せず、「とりあえず使ってみる」だけで終わってしまうケースが多いからです。多額の経費をかけるのであれば、少なくてもいくつかの適用分野を決めておき、その分野で具体的に解決できそうな問題を想定しておくべきでしょう。

 少額と多額という感覚的な言葉を使いましたが、この基準はどう考えるべきでしょうか。

 組織やプロジェクトの規模で異なるので、汎用的な基準はありません。ある程度大きな組織であれば、数十万円から数百万円程度であれば少額の試験的投資が可能で、数千万円を超える水準になると少額とは言えないとなるところが多いかもしれません。

 もちろん、家庭内のプロジェクトであれば大幅に桁が下がります。生成AIを利用するのに数千円/月までの投資なら許されるかもしれませんが、数万円/月となるとかなり厳しいですね。最近は、さまざまな生成AIのサービスが登場しているので、出費を抑えるのが大変な方もいらっしゃるでしょう。私も、毎月悩んでいます。 【次ページ】プロジェクトの方向性が独善的にならない“特効薬”とは
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