• 2026/04/14 掲載

多額の経費が水の泡…「AIの使い方? 導入してから考えるよ」が“失敗フラグ”のワケ(3/3)

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計画が甘かろうが、始めた時点でリソースは消費されていく

 プロジェクトは、始めた時点でお金や労力や時間が流れ出す仕組みです。たとえ計画が甘くても、いったんスタートすれば、ヒト・モノ・カネの貴重なリソースをどんどん消費していきます。

 甘い計画でプロジェクトを始めるのは、行き先を正確に決めずに、とりあえず高速道路に入ってしまうようなものです。走り出してしまえば止まることは許されず、ガソリンは減り続け、料金も発生し、途中で降りてもお金は戻ってきません。

 高速道路に乗る前に、本当にこのまま進んでいいのかよく考えてほしいのです。行先はどこなのか、本当にその行先で良いのか。同乗者を乗せていっていいのか。お金を使ってしまって大丈夫なのか。慎重に何度も考え直してほしいのです。

 組織の中で仕事をしていると、自分が感じた不都合なことや他人から聞いた愚痴をきっかけにして、新しいプロジェクトを立てて問題を抜本的に解決しようという正義感がむくむくと湧いてくることがあります。

 問題を早期に捉えて自発的に動くという観点では、素晴らしい価値観を持っていると言えます。ただ、この正義感に基づくプロジェクトが、本当に多くの人に喜ばれるものになるのか、それとも独りよがりに過ぎないのかは、紙一重の差しかありません。問題の着眼点が良くても、問題の実行方法が悪ければ結果は正反対になります。

 「何もしない」ことは、怠慢ではありません。現状を正しく判断した上で「何もしない」選択を取ったのであれば、それは戦略の1つです。誤った一歩を踏み出して組織を消耗させるよりも、下手に動かずに現状を維持することのほうが、よほど価値があります。

 つまり、考え付いたプロジェクトを実際に動かすか、動かさないかを決めることも、計画段階の重要な判断なのです。

プロジェクトの方向性が独善的にならない“特効薬”とは

 プロジェクトの方向性が独善的にならないようにするには、ステークホルダーの話をしっかりと聞くことが重要です。これに勝る特効薬はありません。

 プロジェクトマネジメントの用語では、「ステークホルダーの要求分析」と名前がついています。ステークホルダー管理については第4回で詳述します。ステークホルダーにプロジェクトの「味方」になってもらうためには、プロジェクトを始める早期からステークホルダーと話をしておくことが重要です。ステークホルダーがプロジェクトに期待することを先に反映できていれば、後から手戻りすることを防げます。

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