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- 2026/03/27 掲載
【SaaS vs SIerのAI戦争解説】なぜ、これから国内系SIerの「大逆襲」がはじまるのか?
連載:デジタル産業構造論
株式会社d-strategy,inc 代表取締役CEO、東京国際大学 データサイエンス研究所 特任准教授
日立製作所、デロイトトーマツコンサルティング、野村総合研究所、産業革新投資機構 JIC-ベンチャーグロースインベストメンツを経て現職。2024年4月より東京国際大学データサイエンス研究所の特任准教授としてサプライチェーン×データサイエンスの教育・研究に従事。加えて、株式会社d-strategy,inc代表取締役CEOとして下記の企業支援を実施(https://dstrategyinc.com/)。
(1)企業のDX・ソリューション戦略・新規事業支援
(2)スタートアップの経営・事業戦略・事業開発支援
(3)大企業・CVCのオープンイノベーション・スタートアップ連携支援
(4)コンサルティングファーム・ソリューション会社向け後方支援
専門は生成AIを用いた経営変革(Generative DX戦略)、デジタル技術を活用したビジネスモデル変革(プラットフォーム・リカーリング・ソリューションビジネスなど)、デザイン思考を用いた事業創出(社会課題起点)、インダストリー4.0・製造業IoT/DX、産業DX(建設・物流・農業など)、次世代モビリティ(空飛ぶクルマ、自動運転など)、スマートシティ・スーパーシティ、サステナビリティ(インダストリー5.0)、データ共有ネットワーク(IDSA、GAIA-X、Catena-Xなど)、ロボティクス・ロボットSIer、デジタルツイン・産業メタバース、エコシステムマネジメント、イノベーション創出・スタートアップ連携、ルール形成・標準化、デジタル地方事業創生など。
近著に『メタ産業革命~メタバース×デジタルツインでビジネスが変わる~』(日経BP)、『製造業プラットフォーム戦略』(日経BP)、『日本型プラットフォームビジネス』(日本経済新聞出版社/共著)。経済産業省『サプライチェーン強靭化・高度化を通じた、我が国とASEAN一体となった成長の実現研究会』委員(2022)、経済産業省『デジタル時代のグローバルサプライチェーン高度化研究会/グローバルサプライチェーンデータ共有・連携WG』委員(2022)、Webメディア ビジネス+ITでの連載『デジタル産業構造論』(月1回)、日経産業新聞連載『戦略フォーサイト ものづくりDX』(2022年2月-3月)など。
【問い合わせ:masahito.komiya@dstrategyinc.com】
SaaSを追い込む……?SIerの「新しい戦い方」
2024年末にマイクロソフトCEOのサティア・ナデラ氏が「従来型のビジネスアプリケーション、特に多くの古典的なSaaSアプリケーションはAIとクラウドの急速な進化によって、崩壊または大幅停止を余儀なくされる」と発言した。これを契機に、「AIによってSaaSが終焉する(SaaS is Dead)」といった議論が巻き起こった。果たして、こうしたことが本当に起きるのだろうか。仮に、旧来のSaaSの価値を「メガITプレイヤーが手を出していない、もしくは、潜在的で表には出てこなかった業界課題や、ニッチな課題に焦点を置き、それを解決するソリューションを適切な価格とスピードで提供すること」だとすると、それらのニッチ領域における価値創出に留まってしまうと、今後、AIを活用するメガITプレイヤーや、Claude Skillsなど個別の自社業務をAI適用できるツールなどに駆逐されてしまう可能性もあるだろう。
これまでメガITプレイヤーは、業界共通のニーズに対応するような、いわゆる手離れのよい「スケールしやすい市場」を主に担ってきた。そのため、ニッチ課題に対する解決策の提案などにはそれほど手を出してこなかった。
しかし、AIによってコーディングや実装が高速化・柔軟化することで、個別のニッチ領域にも参入しやすくなり、競争は激化していくことが予想される。また、Claude Skillsのように個別のニッチ業務をAI適用できるツールを使いこなすユーザー企業が増えてくることが想定される。そのとき、SaaS企業はどうすれば良いのか。
これからどうする? SaaSの「生き残り策」
一方で、ナデラ氏の発言の本来の意図でもある「旧来のSaaSからの変革」を迅速に進めることができれば、SaaS企業にも十分な勝ち筋は残されている。単に従来の延長線上でサービスを提供するのではなく、AI時代に適した形へとビジネスモデルを進化させることができるかが重要なポイントとなる。
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