• 2026/04/23 掲載

AI駆動開発を実践して体感、弥生CTOが語った“エンジニアの仕事”が激変する「4変化」(2/2)

連載:マスクド・アナライズの生成AI最前線

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人間の役割が「増える業務」「減る業務」新しい業務」

 一方で、増えた業務はAIが生成したプログラムのレビュー(確認・評価)という。先述した通り、生成されたプログラムなどに対して人間が責任を持たなければならない。その意味では、確認作業が増えることは必然だ。

 逆に減る業務は、明確な正解が決まっている仕事だという。必要な処理と結果がわかっていれば、AIが開発からテストまで正しいと保証できる。こうした用途では、人間が関わる時間が減っていくだろう。

 さらに、AIの進化と普及によって、新たに発生する業務もあるという。

「新しい業務としては、企画が挙げられます。たとえば弥生では、機能追加において、エンジニアと製品責任者がそろって、AIと壁打ちをしながら決めています。このようなAIと壁打ちしながら短時間で意思決定を下すことが、今までとは異なる新たな業務として発生しています」

 続けて佐々木氏はこう語る。

「エンジニアの仕事の本質は、技術でお客さまの問題を解決して価値を提供することです。あくまでプログラムを書くことは問題解決における手段であり、目的ではありません。人間とAIのどちらがプログラムを書いて良いですし、本質的なことは変わらず手段だけが変わるものと考えています」

「SaaSの死」にどう思うか?

 昨今ではAIによるプログラム生成によってシステムやアプリ開発のハードルが下がり、将来的にはシステムの内製化が進むという主張もある。その中でSaaSが不要になるという見解から、「SaaSの死」という言葉も生まれた。

「短期的には劇的な変化が起きるとは考えにくいです。一方でSaaSにおける提供方法や考え方が変わってくるでしょう。現在は人間が使うことが前提ですが、将来はAIがSaaSを使う状況が出てくると思います。いわばAIフレンドリーなSaaSです。そもそもAIなら人間に合わせた画面は不要で、直接データを読み書きできます。そこにAIだけでは足りない機能をSaaSが提供しつつ、お客さまの業務を成立させるような形が必要になると思います」

 最後に弥生におけるエンジニア組織において、2026年における展望を聞いた。

「エンジニアの業務に関わる多くの部分が、AIによって強化されるでしょう。調査やレビューや開発実装に加えて、運用環境の構築や障害対応なども含まれます。今後はAIができることの場面が増えるはずです。そこでエンジニアは業務全体の効率化を設計して、お客さまの要望を反映しながら、最適な環境を作り上げていく。このような姿に変わっていくと考えています」

 AIの活用を進める中で、エンジニアに求められる能力や役割が大きく変化していく過渡期であると感じた。一方でシステムやSaaSを通して本質的な価値を提供するという軸は変わらず、手段や方法の違いであるとも言える。まずは近い将来に、弥生とAIによって確定申告を全自動で済ませてくれる未来を期待したい。

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