- 2026/04/25 掲載
「SNS発キャラ」なぜここまで大躍進?スンスン・おぱんちゅ…伊藤忠も本腰 熱狂の正体(2/3)
ちいかわに続くスンスン、おぱんちゅ…企業コラボ続々の魅力
上述したスンスンやおぱんちゅうさぎ、可哀想に!氏が手掛ける別キャラ「んぽちゃむ」なども、ちいかわ同様の道をたどっている。スンスンは、2025年7月から「めざましテレビ」内でのアニメ放送が開始され、同年12月からTOKYO FMでラジオのメインパーソナリティも務めている。2025年12月からは全国6都市でポップアップを展開し、スシローやGUといった大手とコラボするなど、まさにファン層を拡大している真っ最中だ。
おぱんちゅうさぎは、2023年に全国5都市のパルコでポップアップを開催。SNSでの初登場からわずか2年足らずで、スシローやJR東海など大手とのコラボも実現した。
ヨーグルトの妖精である「んぽちゃむ」は、おぱんちゅうさぎに続き、2022年3月頃にSNSで登場。語尾に「~ちゃむ」と付けてしゃべり、自由奔放で失敗しがち。そんなんぽちゃむをいつも助けてくれる親友の「きみまろ」(写真右)との関係が微笑ましい。こちらも早々に人気を集め、2022年にはSHIBUYA109渋谷店でポップアップを開催。北海道乳業やJR西日本など企業コラボも増えている。
可哀想に!氏が手がける両キャラの新たな展開として、2026年4月25日から展示「祝 閉店! 可哀想に!デパート」が横浜で開催中だ(7月20日まで)。4月24日には、日本テレビ系列「ZIP!」での3Dアニメ化も発表された(放送時期は未発表)。さらに、おぱんちゅうさぎは国境を越えてアジア各国や北米での展開も加速している。そして、それをリードするのが伊藤忠商事の完全子会社・アイライツポートだ。
伊藤忠も本腰、「この子は私」おぱんちゅが国境を越える理由
アイライツポートは、日本のアニメ・キャラクターなどのIPコンテンツ市場における収益基盤の強化を目的として、IPコンテンツビジネスを専業とし、既存事業を集約した伊藤忠商事の子会社として2025年10月に誕生した。伊藤忠商事では、おぱんちゅうさぎにおいて、2024年10月に日韓を除くアジア地域の独占的な商品化権を、2025年5月に北米(米国およびカナダ)地域の商品化権を取得した。現在は、アイライツポートの傘下で、おぱんちゅうさぎを含むさまざまなIP事業を展開している。
「おぱんちゅうさぎは、ノンバーバル(非言語)の要素が強く、セリフや字幕がなくても理解しやすい強みがあります。先行して展開する韓国をはじめ、各国で高い人気を誇ります。たとえば、インドの若年女性は、『この子は私そのもの』と不憫ながらも健気に生きている様子に心底共感していました」(アイライツポート 稲留氏)
アイライツポートでの成功事例としては、2025年夏の香港でのポップアップや2025年9月の『台湾ファミリーマート』とのコラボが挙げられる。香港では、2025年夏に人気モール内でポップアップを実施。1カ月強の短期間に、ぬいぐるみやステーショナリーをはじめ数十万ドルを売り上げたという。豊富に用意したフォトスポットを通じてSNSでの投稿が急増し、知名度向上にも寄与したそうだ。
台湾ファミリーマートとのコラボでは、ペットボトル飲料の購入者に、おぱんちゅうさぎがデザインされた「パンツ型ボトルスリーブ」や「ペン」を配布するキャンペーンを実施。現地のテレビで放送され、「特典が欲しくて、いくつもファミマを回った」というSNS投稿も見られた。
一方、北米ではTシャツなどのアパレル商品から展開を開始したところだ。日本と似た文化を持つアジア地域と異なり、北米ではアパレルがウケるのだという。「日本文化に関心が強い層から段階的にファン層を広げていく」と稲留氏は意気込みを示した。 【次ページ】なぜ人はハマる?「50兆円」に広がるキャラ市場の“本質”
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