- 2026/06/10 掲載
【IT部門責任者向け】ガートナーが警鐘、2028年までに「組織変革」できないとクビ?(3/3)
ステップ4:見えないボトルネック「DEX」にフォーカスする
デジタル従業員エクスペリエンス(DEX)への注力が4つ目のステップだ。DEXは従業員がテクノロジーを使う際のユーザビリティ向上に重点を置く戦略で、従来のIT部門の対応品質を超えた視点を提供する。ガートナーの推定では、IT部門に報告される問題は全体の約30%に過ぎない。問題が起きても、従業員の多くは限界に達するまで我慢し続ける。この表に出ない不満は生産性を大きく損なう。
DEXを実現するには、デジタル従業員エクスペリエンス管理ツール(DEXツール)の活用が有効だ。DEXツールを使えば、こうした見えない問題を可視化できる。
ツールの活用で、従業員がどのソフトウェアやデバイスをどう使っているかを把握し、報告されない問題を発見できる。
日々の業務を妨げる小さな不便を取り除き、自動化により運用コストも削減できる。ガートナーの調査によると、DEXに重点を置く組織は、デジタルワークプレースの成熟度が平均で36%ほど高い。
重要なのは、システムの稼働率といった技術的な指標だけでなく、従業員の体験を中心とした指標を設定することだ。
ステップ5:組織を横断するコミュニケーションネットワークの構築
最後のステップは、IT部門内外でのパートナーシップ構築と活用だ。多くのIT部門は、他部門との関係が限られており、一方的だ。ビジネス部門の要求に応えるだけで、IT側から提案や影響を与えることは少ない。
デジタルワークプレース組織では、IT部門が他部門に対して積極的に影響を与えられる。
たとえば人事部門に対しては、従業員体験向上のための技術施策を提案できる。デジタルインフルエンサー(社内で技術に詳しい従業員)からは新技術導入時のフィードバックを受け取り、逆に彼らを通じて現場への展開を支援してもらう。
サイバーセキュリティ部門とは、単に制約を受けるだけでなく、従業員の利便性とセキュリティのバランスを一緒に設計する。
従業員にとって、日々使うPCやアプリなどのデジタル環境がIT部門との接点だ。だからこそ、IT部門は各部門をつなぐ最適な立場にある。実際、IT部門内外で強固な関係を築く企業は成熟度が48%高い。
ガートナーは、2028年までに変革を始めないIT部門は、業務が外部委託されるか、リーダーが交代させられる可能性が5倍高まると予測している。
今こそ、5つのステップを体系的に実行し、エンドユーザーサービス部門を戦略的なデジタルワークプレース組織へと変革すべきだ。IT部門は「依頼に応えるだけの部門」から「組織の生産性を高める戦略部門」へと進化できる。
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