• 2026/06/25 掲載

ソフトバンクG 孫正義会長、ASIの「オセロの四隅を獲る」群戦略

16年後にグループNAV(時価純資産)を1000兆円規模へ

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ソフトバンクグループは2026年6月24日に開催した第46回定時株主総会で、人工超知性(ASI)時代を見据えた新戦略を明らかにした。孫正義会長兼社長は、AIモデル、半導体、AIインフラ、ロボティクスの4分野を「オセロの四隅」と位置づけ、これらの中核領域を制覇する群戦略によって世界一のAI企業を目指す方針を表明した。
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(画像:ソフトバンクグループ株式会社 第46回定時株主総会)
 ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長は、人工知能が人類の知能の総和を凌駕する人工超知性(ASI)の実現に向け事業戦略を加速させる。同氏が打ち出したのは、AI進化の基盤となる4つの主要領域を同時に押さえる群戦略である。具体策として、OpenAIへの継続的な出資による最先端の「AIモデル」確保を起点とし、傘下の英Armによる独自AIチップ開発で「半導体」領域を固める。

 加えて、米オハイオ州での10ギガワット規模の発電設備およびデータセンター建設計画に代表される「AIインフラ」を整備する。さらに、スイス重電大手ABBのロボティクス事業買収により、現実世界で自律的に稼働する「フィジカルAI」の領域を強化する。孫氏はこの4領域を盤上の攻防における「オセロの四隅」に例えた。中盤戦で四隅の角を確実に押さえ、局面を一気にひっくり返すオセロの定石と同様に、これらの中核インフラを網羅的に握ることでASI時代における主導権を確立する狙いがある。

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【図版付き記事はこちら】ソフトバンクG孫正義会長、AI革命「オセロの四隅を獲る」群戦略(図版:ビジネス+IT)

 一部で提唱されている宇宙空間へのデータセンター展開については、輸送費や通信遅延などの技術的・コスト的課題を理由に参入を否定し、地球上での基盤構築に注力する構えを見せた。今後のAIは、人間の指示を待つ受動的なシステムから、自ら目標を理解して行動するエージェンティックAIへと移行する。孫氏はこの変化によりCPUの重要性が増し、低消費電力に強みを持つArmの優位性が高まると分析した。

 また、膨大な電力を消費するAIデータセンターの稼働に向けて、米国の巨大プロジェクトに加え、日本の東京電力ホールディングスとの提携を通じて国内へのAIインフラ導入を検討していることも明らかにした。市場の一部で囁かれるAIバブル説に対してはこれをAIに対する冒涜と一蹴し、現在の状況は長期的な成長の初期段階に過ぎないとの見解を示した。

 これまで60代での引退を示唆していた孫氏だが、今回の株主総会では人生計画を70代まで延長すると明言した。今後10年から15年にわたって経営トップとして自ら陣頭指揮を執り、グループの時価純資産を1000兆円規模へと飛躍させる目標を掲げた。

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