- 2026/08/12 07:10 掲載
Copilotより先? AI活用で超重要なMicrosoft Purview「秘密度ラベル」設定の4ステップ
Microsoft Purviewとは?なぜ「秘密度ラベル」が重要か
2026年6月、米マイクロソフトはPower PlatformコネクタとCopilotコネクタで、ユーザーがすでに付与しているMicrosoft Purview Information Protectionの秘密度ラベルを引き継げる機能を一般提供した。背景にあるのは、CopilotやAIエージェントが企業データを利用する機会が増えていること。Microsoft Purview Information Protection(以前の Microsoft Information Protection)とは、組織がクラウドやオンプレミスなどの環境全体で機密データを検出、分類、および保護するための統合ソリューションで、このうち「秘密度ラベル」とは、文書やメールなどを重要度に応じて分類し、必要に応じて暗号化や透かしなどの保護を加えるというもの。
単なる目印ではなく、「この情報をどう扱うべきか」というルールをデータに持たせる役割を果たす。ただ、問題はラベルを用意すれば終わりではないことだ。何を「機密」とし、誰が判断し、どこまで自動化するのか。この設計が難しい。
その実情を示すのが、Redditへ投稿された相談である。約3,600のエンドポイントを抱える企業の担当者が、秘密度ラベルのない状態からPurviewを導入しようとしていた。まず10人で試し、約150人へ広げた上で全社展開する計画だという。一方、担当者が悩んでいたのは、最初は利用者自身にラベルを付けてもらうべきか、それとも早い段階から自動化を組み合わせるべきかという問題だった。
「全部自動化」は危険? 手動・推奨・自動の正しい使い分け
人の判断にはミスがある以上、秘密度ラベルを最初からすべて自動化すればいいのだろうか。Purviewには、ユーザー自身がラベルを選ぶ方法に加え、条件に応じてラベルを推奨したり、自動適用したりする仕組みがある。ただし、「人か自動か」の二者択一で考えると、かえって運用が難しくなるという。たとえば、取引先向けの一般的な提案資料と、まだ発表されていない大型商談の資料では、含まれる単語が似ていても重要度はまったく違う。その背景を理解している営業担当者なら判断しやすい。一方、クレジットカード番号など一定の特徴を持つ情報を、大量のファイルから探し出す作業は自動判定との相性がいい。
つまり、人に任せるべき判断と、システムに任せられる判定を分ける必要がある。そこで効くのが、自動ラベルの「シミュレーション」である。Purviewでは、サービス側で自動ラベルを実際に適用する前に、どのファイルやメールが条件に一致するのかを確認できる。マイクロソフトによると、自動ラベルポリシーを有効にする前には少なくとも1回のシミュレーションが必要で、最大400万件の一致ファイルを確認できる。本番環境では、SharePointとOneDriveを合わせて1テナント当たり1日最大10万ファイルを自動ラベルできるという。
3,600端末企業のようなケースなら、少人数の利用者には手動でラベルを付けてもらいながら、裏側では自動判定をシミュレーションする方法が考えられる。そこで人と自動の判断が大きく食い違えば、自動化以前に分類ルールそのものを見直せる。 【次ページ】Copilot導入企業がハマる、「ラベルだけ整備」の落とし穴
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