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  • 2026/06/26 掲載

【スカイネット誕生か?】米軍が「AI戦ドクトリン」更新、将来の完全自動化に向け布石

人間の監視を前提にAIが自律的に戦闘行動を開始

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米国防総省(ペンタゴン)が、軍の攻撃目標選定に関する基本原則(ドクトリン)を改定し、人工知能(AI)の役割を拡大したことが複数の報道で明らかになった。2026年4月に承認された新指針では、人間の監視を前提としつつAIが自律的に行動を開始するシステムを想定しており、戦時下の重要意思決定においてAIの活用が本格化する。
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(画像:ビジネス+IT)
 米国防総省は、米軍が戦闘時に攻撃目標を選定するプロセスの基本原則を抜本的に改定し、軍事作戦における人工知能(AI)の権限と役割を大幅に拡大させた。機密指定はされていないものの一般公開されていないこの改定版ドクトリンは、本年4月に内部で承認された。

 新たな原則は、人間の適切な監視(ヒューマン・イン・ザ・ループ)をシステム上に維持することを条件としつつも、AIが自律的に標的を推奨し、軍事行動を開始するシステムを事実上容認する内容となっている。これにより、将来的な戦闘における標的選定や戦術的な意思決定のスピードが飛躍的に向上し、AIが戦時の重要な判断の中核を担う道が開かれた。

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米国防総省が「AIドクトリン」を更新、将来の完全自動化に向け布石(図版:ビジネス+IT)

 この大胆な方針転換の背景には、激化する大国間の技術覇権争いと安全保障環境の急激な変化がある。国防総省は本年初頭から、中国との軍事競争を念頭に置いた独自の「AI加速戦略」を推進している。最先端の民間AI技術やオープンソース技術を迅速に軍事転用し、無人機運用、高度な情報分析、兵器開発のライフサイクル全体に実装することが目指されている。

 旧来の官僚的な障壁や調達プロセスを排除し、商業分野の革新速度を軍全体に直接取り込むことで、AI領域での圧倒的な優位性を確保する狙いがある。既に世界各地の現代戦においてAIは戦局を左右する不可欠な技術となっており、米軍も部隊全体をAIを中心とした組織体系へと移行させることを急務としている。

 一方で、殺傷を伴う意思決定や作戦行動へのAI導入の加速に対しては、米議会や有識者から強い懸念の声も上がっている。複数の米上院議員や下院軍事委員会などは、目標選定や作戦計画における自律型兵器システムの性急な運用拡大が、システムの誤認識やアルゴリズムの暴走による同士討ち、あるいは民間人の巻き添えといった重大な倫理的・物理的リスクを引き起こす恐れがあると厳しく指摘している。

 議会内部では、AIに対する強力なセーフガードの維持と、人間の指揮官による最終的な統制と責任を確実に担保するため、政府に対する継続的な監視や定期的な報告義務を強化する法整備の動きが活発化している。軍事力強化に向けた新技術の実装スピードと、国際法に準拠した安全性および説明責任の確保をどのように両立させるかが、今後の最大の焦点となる。

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