- 2026/08/13 07:10 掲載
IT部門任せでは失敗する…? ガートナーが突くAIエージェント開発の“致命的な盲点”(2/3)
なぜ「完全な自律走行車」を目指してはいけないのか?
ウォン氏は、1980年代の米国のテレビドラマ「ナイトライダー」に登場する自律走行車「K.I.T.T.」を引き合いに出す。人と会話ができ、自律走行してドライバーの命を救う完全自律型エージェントだった。番組は西暦2000年の未来技術を描いていた。しかし現実の自動運転車は、2025年の今もまだ半自律型だ。特定の状況では人間の介入が必要で、運転席で完全に眠ることはできない。
「今私たちが作ろうとしているのは、K.I.T.T.でも半自動運転車でもありません」とウォン氏は言う。NCABで作るべきは車のパーツだ。環境や快適性を感知して自律的に動作する、ヘッドライトやシート、ワイパーなどの個別の部品だ。
「NCABで重要なのは、複雑なソリューションを構築することではなく、自動化できる具体的なアクティビティやワークフローを見つけることです」(ウォン氏)
AI導入でナレッジワーカーの需要増?ガートナー調査が示す意外な真実
AIエージェントの導入を検討すると、必ず懸念されるのが「労働者に取って代わるのではないか」という点だ。ガートナーの調査では、ITリーダーの34%が「AIの導入により、部下を持たないナレッジワーカーの需要が増加した」と回答している。「経営幹部関連の職種の需要が増加した」との回答は27%、「人を管理するマネージャー職の需要が増加した」との回答も27%だった。ウォン氏は「初期段階では、ポリシーやプロセス、望ましい結果がどういうものかを理解している人材が必要です」と説明する。エージェントが学習と適応を続ける中で、逸脱した行動を防ぐガードレールや、判断の前提となる情報を提供するのは人間だ。エージェントの出力を検証するのも人間だ。
特に日本では高齢化が進む中、ナレッジワーカーが持つ知識をAIエージェントに継承することへの期待が高まっている。 【次ページ】自社の業務はどこから自動化可能? 「4つの人材タイプ」とは
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