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- 2026/11/04 07:10 掲載
EC楽天撤退も売上倍増…クラシコム「北欧、暮らしの道具店」が強すぎる3つの仕組み
経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。
無印より高い?「北欧、暮らしの道具店」の品ぞろえと客層
「北欧、暮らしの道具店」は北欧をテーマとしたECだ。過去には楽天市場に出店していたが、現在では各種モールに出店せず、自社ECサイトとアプリを通じて販売している。女性向けのアパレルやバッグを中心に、花瓶やマットなどのインテリア用品、食器類、掃除道具などの生活日用品や簡単な収納道具を販売する。ファブレス企業(自社で工場を持たず、生産を外部に委託する企業)であり、売上の半分超がPB商品(自社で企画するプライベートブランド商品)だ。他社ブランド品も販売する。
商品は全体的に、日本人が北欧ブランドとしてイメージする質素なデザインだ。ファッションは単色系の商品が多く、生活日用品は淡い色の商品が多い。食器は欧州メーカーの商品も取り扱っており、単色系のほか、花柄などの模様のある商品を展開している。
端的に表現すれば、無印良品や、ダイソーが展開する300円ショップ「Standard Products」にありそうな商品だ。アパレルは女性をターゲットにしているため、全体の客層は女性が中心と見られる。
なお商品全体の価格帯は中~高価格帯で、特にアパレルは高価格帯に位置付けられる。衣類では1万円超えのブラウスや2万円超えのブルゾンを展開。他社ブランドのマグカップには9,000円超えの商品もある。1,000円前後の雑貨も扱うが、高額品も販売している。
売上100億円突破…“巣ごもり需要”だけではない急成長
「北欧、暮らしの道具店」を主力とするクラシコムの売上高は2019年7月期まで20億円台で推移していた。だが2020年7月期に30億円を超え、2022年7月期には50億円を突破。その後も伸び続け、2026年7月期に100億円を超えた。同社がKPIとするエンゲージメントアカウント数(自社アプリやSNSなどを通じて同社とつながる顧客の数)は、2020年7月期末の31万人から2026年7月期末の約120万人に伸長した。そのうち、自社アプリとフォロワー数170万超えのInstagramアカウントが主要チャネルだ。
巣ごもり需要による影響も大きいが、むろん、単なるECであるならば注目されなかっただろう。では、アパレル・雑貨のECが乱立する中で、何が同社の成長を支えたのか。そこには大きく3つの仕組みがある。 【次ページ】仕組み(1)広告に頼らない…ECの“ある戦略”
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