- 2026/08/20 06:40 掲載
なぜジャングリアは失速? サンリオ・USJら勝ち組テーマパークに共通する「ある武器」
経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。
閉園続くも市場は8,000億円超……進む“残酷な選別”
全国では1990年代後半からテーマパークの閉園が相次いだ。岡山県では王子ファンシーランドや京山ロープウェー遊園が閉園し、静岡県では1999年に小田急御殿場ファミリーランドが閉園した。大都市圏では2000年以降に閉園が続き、神奈川県の横浜ドリームランドや向ヶ丘遊園、大阪府のフェスティバルゲートなどが閉園した。1980年代以降、子どもの数は減少し続けており、入場者数の減少で採算が取れなくなったことが主な要因の1つだろう。
だが経済産業省によると、市場規模は2000年代当初の3,000億円規模から現在では8,000億円超に伸びている。年間入園者数も5000万人台から7000万人台に増えた。
ピューロランド“219万人”に、サンリオが注力したある顧客層
サンリオピューロランドは1990年に東京都多摩市で開業した。来園者数は1991年に195万人を記録したものの、話題性が失われると減少し、2000年代からは150万人を下回るようになった。2010年ごろには100万人台前半で停滞する。1991年に大分県で開業したハーモニーランドの来園者数も、初年度は約90万人だったが、2008年度は27万人になった。
だが2010年代からV字回復を遂げる。ピューロランドの来園者数は2017年度に198万人となり、翌年度は219万人となった。ブームの一巡やコロナ禍の影響で再び減少したが、2025年度には150万人まで回復した。ハーモニーランドも2023年度から入園者数が右肩上がりの状況が続き、テーマパーク事業を手がけるサンリオエンターテイメントの業績は好調だ。また、ハーモニーランドは35周年記念イベント「Harmonyland 35th Anniversary」を開催し、好調に推移しているという。
好調な要因は単にサンリオキャラクターが再ブームとなったこともあるが、テーマパーク事業の復活はターゲットを従来の子どもから大人の女性に切り替えたことも影響している。
ショーはキャラクターに焦点を当てる方式から、男性俳優を活用したミュージカル風へと切り替えた。また、パーク内の料理を子ども向けのプレートから映えを意識した大人向けの料理に変更するなど、物品や食品の構成でも大人向けを意識した。
有力なIP(知的財産)を活用しつつ、大人の女性をターゲットにしたことが成功につながった。
現代のテーマパークで大人の女性が支持するIPの存在は重要だ。1990年代後半から閉園したパークは全国的な知名度を得たIPを保有しておらず、観覧車やジェットコースターなど、乗り物が集客力を発揮していた。だが、こうしたアトラクションは子ども向けであり、少子化が客数の減少をもたらした。 【次ページ】300万人突破のジブリパーク、来園者“7割”の意外な正体
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