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  • 2009/10/16

iPhoneのビジネス活用最新事例と今後の可能性、BI連携や医療教育など9分野13業種以上

「ビジネスシーンでスマートフォンの活用方法に大きなうねりが起きている。企業は生産性の向上とコスト削減、セキュリティのニーズからICTの見直しを強烈に図っており、これがiPhoneとリンクしている」(ソフトバンクテレコム 代表取締役副社長兼COO 宮内謙氏)。全世界で一大旋風を巻き起こしたiPhoneだが、昨今ではビジネスで活用する動きが顕著になってきている。業種も幅広く、活用の幅も広いiPhoneのビジネス活用についてご紹介しよう。

ビジネスシーンで進行しているスマートフォン活用の大きなうねり


ソフトバンクテレコム
代表取締役副社長兼COO
宮内謙氏

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iPhoneがクラウドにおけるシンクライント端末の役割を果たす。ビジネスシーンでの利用サービスも増えている

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ソフトバンクテレコムのiPhone社内活用例。日次ベースで営業売上ランキングを配信し、社員のモチベーションを向上させる

 ソフトバンクテレコムは15日、「ビジネスシーンにおけるiPhoneの最新活用事例と今後の可能性」をテーマに記者説明会を開催した。

 まずソフトバンクテレコムの宮内謙氏が登壇し、「ビジネスシーンでスマートフォンの活用方法に大きなうねりが起きている。企業は生産性の向上とコスト削減、セキュリティのニーズからICTの見直しを強烈に図っており、これがiPhoneとリンクしている」と述べた。

 実際に同社でも、iPhoneの日本上陸とともに営業社員2000人に端末を配布。これにより社員の生産性が向上したという。社員の新たな時間が平均50分ほど増え、逆に残業時間が平均32分減ったことで、約20億円のコスト削減につながったそうだ。

 最近では「クラウドコンピューティング」というキーワードが流行っているが、iPhoneがクラウドにおけるシンクライント端末の役割を果たすようになっており、インターネットだけでなく、顧客管理(CRM)や営業支援(SFA)、eラーニング、Webテレビ会議などさまざまな利用シーンで活用できるようになってきた。最近ではBI(Business Intelligence)ツールとして有名なSAP社の「SAP Business Objects」もiPhoneに対応し、リアルタイムな売上レポート、在庫管理や顧客検索、データの分析などが、いつでもどこでもiPhoneから実現できるようになった。

 同社では、日次ベースで営業売上ランキングを配信したり、国内店舗ごとの情報を吸い上げて、現場の声や顧客の反応などを本社で把握し、その成功例を横展開しているという。また10月から出退勤管理にもiPhoneを利用するそうだ。宮内氏は自社でのiPhone活用の大きな手ごたえから、「今後このようなクラウド上のビジネスソリューションをモバイル端末1台で手軽に実現する"モバイルコンピューティング”が爆発的に発展するだろう。iPhoneは、企業のビジネスに最も直結する端末になると思う」と強調した。

医療分野のiPhone活用最新事例も披露

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汎用画像処理ワークステーション・VOX-BASE IIとiPhoneの連携。医療画像をPDF化してメールで送信。その画像を医師がiPhoneで見て緊急の指示を出す

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実際にiPhoneで見られる画像(CTスキャンで撮った脳の断面)と、アプリケーションのメニュー

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在宅医療におけるiPhoneの具体的な実践例。緊急時の対応としてファイル自動共有サービス「Dropbox」にアクセス。iPhoneで最新の在宅者サマリーや診療情報を見る

 次に最新活用事例として、鹿児島県霧島市でスタートする遠隔医療画像コンサルティングの取り組みや、技術者育成に向けた教育機関の動向、県・産・学・地域が連携した新たな活動など、各分野のユニークな活用シーンが紹介された。ソフトバンクモバイルの安川新一郎氏が司会進行を務め、4つのユニークな活用法を披露した。

 まず医療関係では、ジェイマックシステムの古瀬司氏(代表取締役社長)と、イーサイトヘルスケアの松尾義朋氏(代表取締役社長)が登壇。古瀬氏は、全国に5000台も導入されている汎用画像処理ワークステーション「VOX-BASE II」とiPhoneの連携について述べ、「医師や看護師、薬剤師用のハンディ情報端末として、iPhoneで医療画像をPDF化してメール送信することで、迅速な救命処置や事前判断ができる」とした。

 現役の放射線科医である松尾氏は「日本では医師の絶対数が足りない。特に放射線科の場合は、CTやMRIなど装置と専門医の数が極端なアンバランス状態。医師を増やすことが必要だが、当面の問題を乗り切るためにITを活用した遠隔医療が重要」と述べた。医療現場にiPhoneを導入するにあたり、課題となったのは画質だ。iPhoneはノートPCと比べて利便性もコストも優れているが、緊急現場でPDFの画像が本当に利用できるのか、全国4つの病院で共同研究を実施。その結果、画像コンサルが十分に可能であるという結果が得られたという。

 同じく医療関係として、メディヴァの大石佳能子氏(代表取締役社長)と桜新町アーバンクリニックの遠矢純一郎院長が、在宅医療におけるiPhoneの最新活用法について紹介。まず大石氏が在宅医療の重要性について説き、「医師の数には限りがある。365日24時間体制を維持するには、グループ診療を推し進める必要がある。そこで複数の医師や院内外スタッフがリアルタイムに情報を共有化し、緊急コールや病状の問い合わせに即座に対応できる体制を整えられる環境づくりにiPhoneを利用した」と説明。またiPhoneの導入により「仕事の効率化とともに、仕事の楽しさも享受できるようになった」と報告した。

 遠矢院長は具体的な実践例として、緊急時の対応として「Dropbox」というファイル自動共有サービスにアクセスし、iPhoneによって最新の在宅者サマリーや診療情報を見られる事例を紹介。臨時の往診や緊急搬送時には診療録や紹介状を作成する必要があるが、これもiPhoneの定型アプリで作成したり、ボイスレコーダーで音声ファイルとしてメール送信し、音声認識でテキスト化することで対応できる。さらにメールで送った文章やPDFをFAXとして届けられる「interFAX」サービスもよく利用しているそうだ。このほか患者の住所録や訪問スケジュールなどをクリニックのPCに登録し、医師が持つすべてのiPhoneにデータを自動転送することで情報を共有できるようにした。カメラ・ビデオ、GPS、iPhone向けの医学書アプリなども有効だ。遠矢院長は「iPhoneとWebサービスの組み合わせによって、安価でスムーズな情報連携が可能になった。今後も使い勝手のよいシステムに進化させていきたい」と述べた。

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