- 2011/04/27 掲載
【民主党藤末氏コラム】震災で活躍したスマートフォン ~災害に強い情報インフラの構築を~ 第4回
連載『ふじすえ健三のビジネス+IT潮流』
決算委員会中の大地震
私はすぐに議員会館の事務所に戻ったが、エレベータはすべて止まり、壁の板は一部ずれ、地震の大きさを物語っていた。テレビを見ると津波の報道が始まった。その惨状を見ながら、今日は国会に泊まり込みで待機をしようと考えたが、結局、国会も動きを止めたため、永田町から川崎の自宅まで帰ることにした。
つながらない携帯、つながるSkype
家族と連絡を取ろうとしたが、携帯が全くつながらない。おそらく多くの人が同時に連絡を取ろうとしてキャパシティがオーバーしているのだろう。そこで、iPhoneにアプリを入れていたSkypeを使うとなんと連絡が取れた。やっと家族に連絡をして、帰宅することを伝えたが、電車は動かず、道路も大渋滞でタクシーを拾うことなどできない状況だった。そこで、歩いて帰ることを決心し、国道246号線(東京から西に向かう主要道路)を歩き始めたが、すごい人だった。皆黙々と郊外に向かって歩いている。日本人は我慢強いと感じた。
Google mapが役に立つ
私は、また、iPhoneを取り出した。MAPを見るためだ。人ごみの中を歩くのは時間がかかったので、MAPで現在地を確認し、246に並行して走る道を見つけて、裏道を歩いた。やはり早い。しかし、2時間ほど歩いたところで、電池切れ!MAPなしで歩いたがやはり道に迷った。見知らぬ地で勘は当てにならない。仕方なく、ラーメン屋に入り、リュックの中のPCから充電したが、なかなか充電できないので、あきらめて246に戻ることにした。
結局、歩くこと約3時間。やっと家に近づくと家の周りは停電で真っ暗だった。足元も見えずに恐る恐る歩いた。当然、帰宅したとき家も真っ暗で、懐中電灯の下で食事をした。妻がカセットコンロを使って料理を作ってくれていた。電気がないとガスも使えないのである。また、水道も使えなかった。停電して初めて分かった。
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