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  • 2012/07/31

値上げを実現する6つの方法 : 二代目社長の“値上げ”マーケティング(3)

『値上げコンサルティング』の手法

「安易な値下げではなく、買い手が感じる価値を高めることが大切」と、父親から紹介された“値上げコンサルタント”の幸田陽一は言う。今日は3回目の指導。父親から経営を引き継いだ後、赤字に転落してしまったケーキ店「KARIYA」を立て直すため、二代目社長 刈谷修平の奮闘は続く。

幸本陽平

幸本陽平

JASISA|一般社団法人日本中小企業情報化支援協議会 会員
幸本陽平事務所 代表

製造業やIT関連業、地方自治体などに対し、マーケティングを中心としたコンサルティングを行うほか、研修およびセミナーの講師として活動している。外資系高級ブランドのマーケティング・販売促進・経営企画を長年担当した経験を生かし、企業がすぐに取り組めるマーケティング施策の導入提案を得意とする。特に社会の問題解決と事業の収益化を同時に目指す「社会問題解決(SIR)マーケティング」を提唱・推進している。中小企業診断士。

値上げを実現する6つの方法

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 修平は、幸田が来るのを待ちかねていた。会うのはこれで3回目だが、まるで古くからの付き合いがあるかのようだ。この人だったら、会社を立て直してくれるかもしれない。そんな風に考え始めていた。

「どうも、修平さん!今日もよろしくお願いしますよ。そうですね…今日はチーズケーキとシュークリームにしましょうか。あっ、この洋梨のタルトも!」

 本当に幸田さんはよく食べる。ケーキを食べに来ているのかコンサルティングに来ているのかわからないくらいだ。

 席に着き、一通り雑談をしながらケーキを食べると、修平の方から待ちきれないとばかりに切り出した。

「いよいよ今日から実践に入るんですよね?よろしくお願いします!」

「それでは私の『値上げコンサルティング』の手法をお伝えしましょう。まずはこちらを見てください。」


 幸田はそう言って一枚の紙を取り出した。そこには次のように書かれていた。

■価値で値上げする
 1. 相対価値
 2. 独自価値
 3. 付属価値

■ズレで値上げする
 1. 人
 2. 時間
 3. 場所


「おさらいしますが、値上げコンサルティングとはやみくもに高級品や高級ブランドを目指すということではありません。価値を高めて、値下げしなくても買ってもらうようになる。それが狙いです。」

 価値を高める…。幸田が何回も繰り返してきた言葉なので、修平にもその感覚が徐々に染み付いてきた。

「とはいえ、価値を高める、といっても何をすればいいかわからないでしょう。見た目だけ豪華にしても、そんなことはお客さんはすぐに見破ってしまいます。むしろ悪評が立って逆効果です。そうではなく、価値を高める手法をわかりやすく分類したのがこの手法なのです。もちろん必ずしもきれいに6種類に分類できるわけではなく、複数の方法を組み合わせたり、このどれにもあてはまらなかったり、というのもあるにはあります。とはいえ、今後考える上でこの6種のセオリーを学んでおくべきです。今日はその前半の3つを学んでみましょう。」

 いよいよ実践かと思うと、修平にも力が入る。

「まず1つ目のカテゴリの『価値で値上げする』、です。商品の価値そのものを高める手法です。修平さん、たとえばあなたの店のケーキの価値って何だと思いますか?どんな点に価値があると思いますか?」

 いきなり聞かれて困ってしまった。ケーキの価値?そんな風に考えたことはなかった。

【次ページ】お客様が本当に求めていること=高い価値

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