HTML5 Conference招待講演
慶應義塾大学 環境情報学部長・教授 工学博士 村井純氏。
こんにちは。すごい熱気で大変嬉しいです。こんなにたくさんの若い人たちがソフトウェアを作るために集まるっていいですね。
このあいだ自民党のIT戦略ってところへ行きまして、政治家の人に説明をしました。すべての分野で、既得権のあるところで、インターネットは貢献するんだぞと。世の中変えるにはインターネットだぞと言ってきました。
歴史を振り返ってみると、2000年はアメリカと日本ですべて決めてたんですね。だからIPv6のプロトコルスタックとかはうちでやってました。
その頃、マーケットはアメリカと日本でできてました。何もかも俺たちで責任を持つんだと。IPv6は何のために作るのと言ったときに、誰もがインターネットを使うようになったらどうなるかを考えたわけです。
全員がインターネットを使っている前提でものを作れるのかというと、もう作れるんですね。いま世界で(インターネット普及率が)30%~40%の国も、私たちのように80%くらいになるのは時間の問題ですよね。だから世界中がインターネットを使うということを前提に考えなければ、というのがインターネットのロジックです。
インターネットをすべての人が使っているという前提の議論になってきたのは歴史の流れで。みなさんがこのWebで何を作って、どんなものができるのかというのは、インターネットを使うのは当たり前で、速くて当たり前で、ということから考えなければいけないんだ、ということですね。
インターネットは、グローバル、ローカル、ソーシャル、モバイル、双方向になりますね、それからビッグデータの時代になりますね、これが当たり前になったのでいろんな変化が起きましたねと。
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