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- 2014/02/07 掲載
広島県知事 湯崎 英彦氏「広島に生まれ、住み、働いてよかったと思われる県を目指す」
連載:地方行政の今を知る vol.1(後編)
中森勇人(なかもりゆうと)
経済ジャーナリスト・作家/ 三重県知事関東地区サポーター。1964年神戸生まれ。大手金属メーカーに勤務の傍らジャーナリストとして出版執筆を行う。独立後は関西商法の研究を重ね、新聞雑誌、TVなどで独自の意見を発信する。
著書に『SEとして生き抜くワザ』(日本能率協会)、『関西商魂』(SBクリエイティブ)、『選客商売』(TWJ)、心が折れそうなビジネスマンが読む本 (ソフトバンク新書)などがある。
TKC「戦略経営者」、日刊ゲンダイ(ビジネス面)、東京スポーツ(サラリーマン特集)などレギュラー連載多数。儲かるビジネスをテーマに全国で講演活動を展開中。近著は「アイデアは∞関西商法に学ぶ商売繁盛のヒント(TKC出版)。
公式サイト http://www002.upp.so-net.ne.jp/u_nakamori/
ITとの融合が中小企業を活性化させるカギに
──前編では、湯崎知事のユニークな経歴や知事になられた経緯、就任後に広島県がどう変革したかをお伺いしました。ここからは、広島県とITの関わりについてお話しを聞かせていただければと思います。
広島は伝統的にものづくりが強く、中小企業が多いのが特徴です。非常に層が厚く、素晴らしい中小企業がたくさんありますので、彼らとITがどのように融合していくのかを考えていく必要があります。そのために、ITをさまざまな産業と組み合わせて、新たなビジネスを創出する「IT融合」の取り組みを促進する「ひろしまIT融合フォーラム」の設立などを行っていますが、こういった取り組みをもっと進めていかなければならないと思います。
──IT融合が1つの大きなキーワードなのですね。
湯崎知事■はい。また、農業分野におけるIT活用も非常に重要だと考えています。IT管理をベースとした工場をゼロから立ち上げる方法もありますが、それだと大掛かりになってしまい、実行できる農家が限られてしまいます。現実に目の前にある高齢化した農家であるとか、ある程度土地の集約はできていても何十、何百ヘクタールには及ばない、分断された農地で生産をしていく農地に対して、いかにITを活用していくかを考えていく必要があるでしょう。
先ほどの中小企業の件も同様ですが、リアルな環境下でITを活用して生産性を上げていく方法を考案していくことが重要となります。そのためには、ITを提供する側も変わっていかないといけません。従来のように複雑であるとか、専門的であるとかでは使いにくい。ゼロから作るとコストは安いけど、現状に合わせると高いという状況もネックになるでしょう。状況に合わせたアプリケーションが簡単にできるようなソリューションがあれば理想ですね。
逆に、ITが日本のものづくりの現場、特に中小企業であるとか、農業分野で活用されていないということは大きなビジネスチャンスだと思います。この分野にソリューションの提供がなされれば、国内市場は大きなものになるし、アジア全体を見ても似たような状況ですので、一部の大企業、あるいは大農場を除いて広がりを見せることになるでしょう。大きなチャンスであると共に、結果的に日本やアジアを変えていくことにもつながると思います。
広島県庁では一部部署でシンクライアントやフリーアドレスを導入
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