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  • 2014/09/24

IoTによる農業革命、センサーネットワークは日本の農業を変えるのか?

異常気象が頻発する現在の地球環境下において、いかに環境負荷を低減し、生産効率を高めつつ、食の安全性と品質を高めていくのか。現代の農業には、非常に高度な要求が課せられている。このような課題に対して、PSソリューションズが目指しているのが、ITと農業の融合による新事業の創造である。手始めに「e-案山子」と名付けた農業センサーネットワークを通じてデータに裏付けられた精密農業を実現し、新規就農者の育成を支援する。

フリージャーナリスト 小山 健治

フリージャーナリスト 小山 健治

1961年生まれ。システムエンジニア、編集プロダクションでのディレクターを経て、1994年よりフリーランスのジャーナリスト、コピーライター。企業情報システム、BI、ビッグデータ、IT関連マーケティング、ストレージなどの分野を中心に活動中。著書に、「図解 情報・コンピュータ業界」(東洋経済新報社)、「One to One:インターネット時代の超マーケティング」(IDL)、「CRMからCREへ」(日本能率協会マジメントセンター)などがある。

勘と経験のみに頼った栽培から脱却し、データに基づく科学的農業へのパラダイムシフトを

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PSソリューションズ
T&S事業本部 e-案山子事業推進部 部長
山口 典男 氏
 日本の農産物は美味しく高品質で、安心して食べられることで知られている。

 とはいえ、産業として見た場合、多くの課題に直面しているのも事実だ。たとえば、国内の農業就業人口は2000年時点に比べて約42%も減少している。しかも、そのうち65歳以上の者が67.3%を占めており、深刻な高齢化が進行している。

 加えて、近年の地球温暖化が原因とみられる気候変動による影響が、農業にも顕著に表れている。独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構が実施したアンケート結果によると、果樹はすべての都道府県、野菜・花は9割、水稲は7割以上、麦・大豆は4割、畜産についても4割の農家が「影響が生じている」と回答している。

 実際、2000年の猛暑によってコシヒカリの7割が二等米に転落してしまうという被害があった。また、土壌温度の上昇により、以前にはあまり見られなかったジャガイモの皮の融解や空洞化も発症している。

 国内使用水量(2010年取得ベース)のうちの実に67%を農業用水が占めているなど、農業は最も多くの水を使用する環境負荷の大きい産業であることも知っておく必要がある。

 SoftBank World 2014のセミナーセッションに登壇したPSソリューションズ T&S事業本部 e-案山子事業推進部の部長を務める山口典男氏は、こうした国内農業が抱えている山積みの課題を踏まえつつ、「勘と経験のみに頼った栽培から脱却し、データに基づく科学的農業へのパラダイムシフトを起こすことが急務です」と訴える。

 これこそが同社の目指す「農業IoT(Internet of Thing)による農業情報革命」のあり方であり、「情報革命によって日本の農業を変革し、今までにない農業のあり方を定義します。また、農業による環境負荷を軽減し、自然環境保護に貢献します」と山口氏は、そのビジョンを語る。

小規模農業から大規模農業や農業生産法人への移行が進む

 農業IoTによる農業情報革命は決して夢物語ではない。同社が農業従事者に対して行ったインターネット調査によると、全体の71%から「データに基づく農業生産に関心がある」という回答を得られたのだ。

 そのかたわらでは、日本の農家そのものにも大きな変化が表れており、小規模農業から大規模農業や農業生産法人への移行が進んでいるという。「約30年前にヨーロッパで起こった農業の産業集約化や構造改革が今、日本で起こりつつあるのです。そうした先に日本がもつポテンシャルを発揮できれば、農産物輸出国に飛躍していく可能も十分にあると考えています」と山口氏は強調する。

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