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  • 2015/05/12

ファッション・コスメサイト「ipsy」や「Polyvore」は、なぜ女性のニーズを満たせるのか

生活用品や雑貨、食品といった消費財の購入決定権を握っているのは女性であり、多くの企業は「女性のニーズ」を捉えようと努力している。しかし「女性にビジネスの意思決定を任せる」ことに積極的な企業は少ない。そうしたなかで「女性の、女性による、女性ユーザーのためのファッション・コミュニティサイト」を運営し、大成功を収めている女性たちがいる。Polyvoreの共同創業者兼CEOであるジェス・リー氏と、ipsyの共同創設者であるミシェル・ファン氏だ。女性が市場に与えるインパクトについて、彼女たちはどのように考えているのだろうか。

ITジャーナリスト 鈴木 恭子

ITジャーナリスト 鈴木 恭子

ITジャーナリスト。明治学院大学国際学部卒業後、週刊誌記者などを経て、2001年よりIT専門出版社に入社。「Windows Server World」「Computerworld」編集部にてエンタープライズITに関する取材/執筆に携わる。2013年6月に独立し、ITジャーナリストとして始動。専門分野はセキュリティとビッグデータ。

「ipsy」や「Polyvore」とは何か?

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ipsy
共同創設者
ミシェル・ファン氏
 2015年4月7日に開催された「新経済サミット2015」では、「New Woman Power! 世界を代表する女性起業家たち」をテーマに掲げたトークセッションが開かれた。セッションは、ipsyやPolyvoreのサービス紹介から始まった。

 ファン氏が共同創設者を務めるipsyは、美容やライフスタイルに関する情報を提供するコミュニティサイトおよびコスメグッズの定期販売サイトである。ユーザー同士がコミュニケーションしたり、コスメの新製品を試したり、メイク方法などのチュートリアルを閲覧したり自らがアップロードしたりできる。ファン氏自身も、YouTubeを活用して具体的なメイクのハウツーを公開している。美容に関する動画のキュレーションサイトとしても、利用価値が高い。現在、登録ユーザーは750万人以上。ファン氏のメイクアップ動画の再生数は、10億回を超えているという。

 ファン氏は創業のきっかけを、「趣味から派生した副業でした」と振り返る。「大学に通いながらウエイトレスのアルバイトをしていましたが、YouTubeでコスメやメイクに関する情報を発信したら面白いと思ったのです。根底にあったのは、『自分が気に入ったモノを人に教えたい』というシンプルな発想でした」(ファン氏)

月額10ドルで化粧品の詰め合わせが届く「Glam Bag」が人気

 ipsyの創業は2011年。以来、扱う情報はコスメ関連だけでなく、ファッションやライフスタイル、さらにはファン氏がお気に入りのアプリや技術トレンドまでを網羅するようになった。ipsyは、いわばファン氏をアイコンに据えたセレクトショップのようなものである。

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ipsyのWebサイト。ちなみに画面のモデルは、ファン氏自身である。

 同サイトの人気商品に、「Glam Bag(グラムバッグ)」がある。これは、月額10ドルで、化粧品のサンプルやフルサイズの化粧品が入ったコフレドール(詰め合わせポーチ)が届くサービスだ。届けられる化粧品は毎月異なり、ユーザーごとにパーソナライズされているのが特徴。化粧品は、サイト登録時に髪や肌の色やコンディションなどに関するアンケートを基にセグメントされる。すでに100万バッグ以上を出荷しているという。

 ipsyの成功は、コスメ業界で大いに注目されている。2013年8月にはコスメ大手のロレアルパリとタイアップし、「em Michelle Phan」というオリジナルブランドを立ち上げた。すでに250アイテムがリリースされており、オンラインのみの販売にもかかわらず、好調だという。

【次ページ】グーグル出身のユーザーが共同創業者に

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