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- 2016/09/30 掲載
竹中平蔵氏が仕えてきた「優秀なリーダー」たちに共通する特徴
慶應義塾大学教授、グローバルセキュリティ研究所所長。1951年和歌山県生まれ。73年、一橋大学経済学部卒業。同年、日本開発銀行入行。その後、大蔵省財政金融研究所、大阪大学経済学部助教授、ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを歴任。98年に「経済戦略会議」メンバーとなる。2001年に経済財政政策担当大臣に就任し、金融担当大臣、経済財政政策・郵政民営化担当大臣、総務大臣などを務め、小泉純一郎内閣の「構造改革」を主導した。06年より現職。博士(経済学)。ほかに、アカデミーヒルズ理事長、一般社団法人日本経済研究センター研究顧問、株式会社パソナグループ取締役会長、オリックス株式会社社外取締役、世界経済フォーラム(ダボス会議)理事などを兼務。著書多数。
リーダーたるための3つの条件
その答えを歴史から教えてくれるのが、梅原猛氏の『將たる所以』(光文社)という本です。
この本では、日本の歴史上、聖徳太子以来の数々のリーダーが綴られていますが、それを読むとリーダーの三つの条件というのが浮かび上がってきます。
その一つは、自分の目で将来を見ることができる人です。
人に聞くのではなく、あくまで自分で見る、すなわち洞察する力を持っているということです。
次に、説明する力を持っている人。
今の企業で言い換えれば、株主や従業員、債権者などのステークホルダーに対して、説明責任を果たせるような人が代表としてリーダーにふさわしいということになります。
実際、リーダーと呼ばれるような人は、みな話がうまいものです。
私が仕えた小泉元首相はもちろん、孫正義さん、私が役員を務めているパソナの代表である南部靖之さんなど、見ていると皆、非常に話が上手な人ばかりです。
逆に言えば、話の下手なリーダーなどありえません。時々学生に、「私は口下手ですが、リーダーになれるでしょうか」と聞かれることがありますが、そういう人には私は「絶対にリーダーになるな」と言います。説明が下手な人には多くの関係者を説得し、とりまとめることなどできません。
最後の条件が、組織を動かす力を持つ人です。
リーダーにとっての「伝える力」を磨く名言
さて、この3つの条件の中で、「説明する力」は、過去の「名言」に学ぶことができます。名言を残せる人というのは、みな見事な言葉でものごとの本質を表わしているものです。それは、人の意識に強く残るような言葉で語っているからです。
名言をじっくり味わうと、それがどれだけ「語る力」を持っているかがよくわかります。
そのときの表現の仕方、目のつけどころなど、優れた名言からは学ぶべき点が数多くあり、時代や社会が変わっても、心に残るものなのです。
ここで、リーダーにとっての「伝える力」を磨く名言を2つ紹介しておきましょう。
【次ページ】リーダーの有り方がわかる名言
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