- 2026/06/14 掲載
昭和の「スパルタ」か令和の「対話」か──部下を本気にさせる“正しい教え方”
早稲田大学法学部を卒業後、生命保険会社に入社。営業・経理・事務システム企画・資産運用・コールセンター設立など、多様な業務に携わり、昭和流のマネジメントを部下としても管理職としても経験する。40代半ばには外資系生命保険会社へマネジャーとして転職。新商品開発や企業合併プロジェクトに参画し、ジョブ型人事制度のもとでマネジメントを実践する。50代で、長年のキャリアビジョンとして描いていた組織開発・人財育成の経営コンサルティング会社へ転職。思い切った挑戦を経て、現在は大手から中小企業まで幅広い企業を対象に、マネジメント・リーダーシップ・問題解決などのテーマで研修やコンサルティングを行っている。これまでコンサルタント・講師・コーチとして、100社以上、延べ2万人を超える人材育成・組織開発に携わり、現場に根差した実践的な支援を続けてきた。その豊富な経験と知見をもとに、時代を超えて通用するマネジメントの本質を伝えている。
【主な資格】
国家資格 キャリアコンサルタント
NLPコーチ認定
NLPマスタープラクティショナー認定
プロフェッショナル心理カウンセラー
LABプロファイルコンサルタント&トレーナー
前編はこちら(この記事は中編です)
資料だけ渡して丸投げも…つらすぎる昭和の指導法
昭和時代の部下に対しての指導方法としては、上司が主導しながら部下に知識やスキルを教える、いわゆる“ティーチング”がメインでした。ただ、上司によっては「適切に処理しておくように」と資料だけ渡して丸投げする人、「背中を見て学べ」と言わんばかりの“サイレントティーチング”する人も多くいました。
課長にあたる役職の方で、仕事の目的・背景・内容・具体的な手順などを懇切ていねいに教えてくれる方は、私の周りには少なかったように思います。おそらく自分で考えさせて、早く一人前に育てたいという意図もあったのでしょう。
本来、ティーチングは上司が部下に仕事内容を事細かに教えて、仕事の型を覚えさせることですが、昭和時代のティーチングはかなりスパルタです。
新入社員や異動してきたばかりで実務がわからない人にとっては、そもそも動き方もわからず、難易度が高すぎました。
新人の頃は何をしていいのかわからず、つらかった記憶がある方も多いのではないでしょうか。
「答えを教えない」──令和の指導法・コーチングの本質
昭和時代にはまだ普及していませんでしたが、今の指導方法のアプローチとして“コーチング”があります。コーチングは、上司との対話を通じて部下の気づきや考えを引き出し、自発的な行動を導くアプローチです。
実際に最近の企業研修においては、人事部門の方からプログラムの中に「コーチングのセッションを入れてほしい」との要望が増えてきています。 【次ページ】無意識に陥りがち、“なんちゃってコーチング”の罠
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