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  • 2018/07/09

1000社を超えた「大学発ベンチャー」、倒産数は?黒字化には何年かかっている?

帝国データバンクの「大学発ベンチャー企業の経営実態調査(2018年)」によると、2017年の産学連携は、2016年春に出された「産業界から大学などへの投資を3倍に」という官民合意の目標のもとで、地域金融機関や企業などによる大学発ベンチャー企業(VB)への投資や事業提携が相次いだという。2017年8月には、文部科学省が国立大学における大学発VBの株式の長期保有を認める通知を発表した。これにより、産学連携が転換期を迎えている。本調査はこの動向を受け、大学発ベンチャー企業1002社について、経営実態を調査・分析。さらに、大学発VBの倒産および休廃業・解散動向について分析した。

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大学発ベンチャーの実態とは

(© nonchai - Fotolia)

大学発VBは東京大学が100社を突破しトップ、地域も東京都が突出

 大学別では、大学の知財を活用するなどして起業した大学発VBは、2018年2月時点で1002社が判明した。創出大学別にみると、「東京大学」が108社で最も多く、2013年の調査開始以降で初めて100社を上回った。2位は「京都大学」(52社)、3位は「東北大学」(51社)となり、指定国立大学が上位を占めた(図1)。

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図1:大学別上位
(出典:帝国データバンク 報道発表)

 私立大学では、「慶應義塾大学」が32社で1位となり、「早稲田大学」(18社)、「東海大学」(16社)と続いた。公立大学では、「会津大学」(13社)や「大阪府立大学」(11社)などが上位となった。

 本社所在地を都道府県別に見ると、最も多かったのは「東京都」の260社(構成比25.9%)で、2位の「神奈川県」(80社、同8.0%)と比較しても突出しており、約4分の1の大学発VBが東京都に本社を置いていた。

 「東京都」と「大阪府」の2大都市圏は前回調査から構成比が減少した一方、「福岡県」や「北海道」など地方では増加がみられ、地方に本社を置く大学発VBの割合が拡大傾向にあることも分かった(図2)。

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図2:地域・都道府県別
(出典:帝国データバンク 報道発表)

業種別ではサービス業が半数を占め、製造、卸売の3業種で9割以上を占める

 業種別にみると、最も多かったのはソフトウェアや医療関連などの分野を含む「サービス業」の508社(構成比50.7%)で、全体の約半数を占めた。以下、「製造業」(319社、同31.8%)、「卸売業」(132社、同13.2%)と続き、上位3業種で全体の9割以上を占めている。

 業種細分類別に見ると、トップは「受託開発ソフトウェア業」の119社(構成比11.9%)。2位は研究開発した特許やノウハウを提供する「技術提供業」(69社、同6.9%)、3位は「パッケージソフトウェア業」(38社、同3.8%)となった。総じてIT関連業種が上位にあがり、ロボットや人工知能(AI)開発などを手がける企業がこうした業種で多くみられた。

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図3:業種別・業種細分類別
(出典:帝国データバンク 報道発表)

 また、創薬分野を含む「医学・薬学研究所」(31社、同3.1%)や「医薬品製剤製造業」(21社、同2.1%)、外科手術訓練シミュレータの開発といった「医療用機械器具製造業」(12社、同1.2%)など、バイオ・ヘルスケア分野の業種も上位となっている(図3)。

【次ページ】大学発VBの売上高は2,327億円、黒字化に平均は5.1年

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