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  • 2019/11/28

伝わるプレゼン資料では「視線の流れ」が重要だ

見栄えのいいプレゼン資料をつくることに対して、「最低限の体裁さえ整っていればいい」「そこ、頑張るところ?」「大切なのは中身。見た目じゃない」と否定的な人もいるだろう。しかし、それに意義を唱えるのは、著書『「デザイン」の力で人を動かす!プレゼン資料作成「超」授業』を上梓した宮城信一氏だ。「見た目(デザイン)と中身(ロジック)が対立する要素として捉えられることに違和感を感じてなりません。どちらか1つを選択するのではなく、2つを組み合わせればプレゼン資料の伝わりやすさに大きな差がつきます」と語る。今回は、人の「視線の流れ」を考慮した「伝わるプレゼン資料」のつくり方を、同氏に紹介してもらった。

「デザイン・レイアウトで伝わる!プレゼン資料」運営者 宮城 信一

「デザイン・レイアウトで伝わる!プレゼン資料」運営者 宮城 信一

プレゼン資料向けのデザインノウハウを紹介する情報サイト、「デザイン・レイアウトで伝わる!プレゼン資料」運営者。ビジネスパーソンを対象に提案書・企画書制作に役立つコンテンツを提供し、「伝わりやすさ」と「生産性」を両立したプレゼン資料作りを提唱している。サイト開設当初より無償公開しているデザインテンプレートの配布数は約120,000 件、別名義(鈴木 春人)の著作に『プレゼン資料のための正しいデザイン ビジネスを成功に導くレイアウトの技術』(エムディエヌコーポレーション)がある。

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「人の視線の流れ」に沿ってプレゼン資料をつくるとは、どういうことなのか?
(Photo/Getty Image)

視線の流れには「Z型」と「F型」がある

 日本語横書きの文書において、情報の受け取り手の視線の流れは原則左上に始まり右下に流れていきます。一般的にはZ型とF型の流れがあるとされており、要素をスライドに配置する際はこの流れを意識するとよいでしょう。

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図1:Z型とF型の視線の流れ

視線の流れの中に余分な情報を入れない

 スライド制作ではターゲットに見せたい順番で要素を配置しますが、この際、視線の流れの中に余分な情報が含まれないよう注意しましょう。たとえば図2のサンプルはハシビロコウとコツメカワウソを解説したスライドですが、ハシビロコウの説明文と図版の間にコツメカワウソの説明文が割り込んでおり、良いレイアウトとは言えません。

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図2:視線の流れの中に余分な情報が割り込んでしまっている

 続いてこれを改善したものが図3のサンプルです。図版と説明文をセットにして並べたことで、「Z型」の視線の移動で要素を追えるようになりました。

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図3:セットになった情報を順番に目で追っていくことができる

できるだけ目を動かさせない工夫をする

 スライドでは、視線の移動を少なく済むようにすると、情報が読み取りやすくなります。以下はWebサイトの利用方法を案内した例ですが、前者より後者の方が視線の移動がコンパクトにまとまっているため、情報の把握がカンタンです。

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図4:視線の移動が多く、情報が読み取りにくい

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図5:視線の移動が最小限で済み、情報が読み取りやすい

「視線の流れ」に沿えば、スライドの理解がスムーズに

 図6はとある情報端末の契約数の推移を示したスライドです。主張をスライド上部のメッセージライン(説明文)で端的に表し、数量の違いをグラフで補足しているものの、どこかちぐはぐな印象が漂ってしまうのはなぜでしょうか。

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図6:悪い例
×視線の流れが考慮されていない
  1. 契約数の増加がしっかり伝わるよう棒グラフを作ったが、増えていることが分かりにくい…。
  2. 「5倍」という伸び幅を強調できたようにも思えるけれど、まだ少しちぐはぐな感じがする。

 原因は「情報の受け取り手の視線の扱い」にあります。

 日本語横書きの文書において、情報の受け取り手の視線はスライドの左上に始まり、右下に向かって移動するのが原則です。そのため要素に見せる順番がある場合、これに沿って配置すると、自然なかたちで情報を受け取ってもらうことができます。

 しかし図6のスライドでは、「端末契約数が過去の200万件から未来の1,000万件へと増加する」というメッセージにも関わらず、グラフに目をやると向かって左は1,000万件、次いで右側が200万件となっており、情報の受け取り手を混乱させてしまいかねません。資料の作者は重要な1,000万件という数字を優先したにもかかわらず、それが全体のメッセージとしては裏目に出てしまっています。

 一方図7では、メッセージとグラフの配置順が一致しており、スライド内の要素を自然に目で追っていくことができます。

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図7:良い例
〇視線の流れに沿って要素が配置されている
  1. スライド上部のメッセージの順番(200万件→1,000万件)と、グラフの配置順(200万件→1,000万件)が一致し、スライドの情報をスムーズに読み取れるようになった。

 資料作成には作者の思惑も重要ですが、大切なのは何よりも情報の受け取り手です。彼らの期待に寄り添って、順番に情報を提示するようにしてください。

デザインのコツ
・要素は原則上から下、左から右の順で配置しよう。

【次ページ】情報の伝わりやすさは、「整列」で決まる

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