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  • 2020/05/20

ホリエモンが語る、「宇宙開発が、日本の次世代基幹産業となる」ワケとは

宇宙と聞いて何を思い浮かべるだろうか──。「スターウォーズ」や「アポロ13」、「宇宙兄弟」などの世界だろうか? 多くの人が宇宙に対して抱くイメージは、私たち一般人には縁遠い場所、まだまだ未来の世界の話というものではないだろうか。しかし、実業家の堀江貴文氏によれば「宇宙は身近な存在だ」という。2020年4月、そんな堀江氏の宇宙開発にかける思いを綴った新著「ゼロからはじめる力 空想を現実化する僕らの方法」の出版記念イベントが開催された。残念ながら5月2日の打ち上げは延期となってしまったが、同オンラインイベントで堀江氏は日本の次世代基幹産業になりうる宇宙産業に対する想いを語った。

執筆:吉田育代、構成:ビジネス+IT編集部 中澤智弥

執筆:吉田育代、構成:ビジネス+IT編集部 中澤智弥

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宇宙産業の可能性について語る堀江貴文氏
※本記事は、2020年4月に開催された堀江貴文氏の新著「ゼロからはじめる力―空想を現実化する僕らの方法」(SBクリエイティブ)の出版記念イベントの内容をもとに再構成したものです。


ホリエモンの頭の中にある“宇宙”とは

 堀江貴文氏は早くから宇宙産業に興味を抱いてきた。2011年に「ホリエモンの宇宙論」(講談社)を出版。2013年1月には、ロケット開発と打ち上げサービスを実施するベンチャー企業インターステラテクノロジズ(以下、IST)を立ち上げた。

 新著「ゼロからはじめる力 空想を現実化する僕らの方法」は、前作で語られた内容をアップデートしつつISTでの挑戦を加えて新書化したものだ。堀江氏は「なぜ日本で宇宙をめざすのか」、「ISTで開発している小型ロケット『MOMO』と『ZERO』とはどのようなものなのか」、「民間で経験ゼロの状態からどのようにしてロケット開発を実現させたか」、といった内容が宇宙やロケットに詳しくない読者にも理解しやすいよう、平易な言葉で書かれている。

 2020年4月20日に開催された新著の出版記念オンラインイベントには、ファウンダーである堀江氏をはじめIST 代表取締役社長 稲川貴大氏、特別ゲストとしてアクセルスペース代表取締役CEO 中村友哉氏が登壇。スペシャルトークセッションで、産業の一分野として立ち上がりつつある宇宙産業の現状と、今後の展望が明かされた。

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実業家
堀江 貴文氏

なぜ、宇宙開発が日本経済にとって重要なのか

 堀江氏が今この時期に「ゼロからはじめる力」を上梓したのは、宇宙産業が今や民間企業にも十分に手が届くものになっていること、また日本こそが宇宙産業を手がけるのに最適な国であり、かつ勝算があること、そして宇宙産業が日本の次世代産業になりうることを政府や世間にあらためて訴えたかったからだという。なぜそのように言えるのか。堀江氏は語る。

「長年、宇宙開発は国家安全保障上の理由などから国家主導で行われ、世界第二次大戦の軍拡競争や戦後の米ソ冷戦の文脈の中で、その技術の大半は秘匿とされてきました。また、開発に桁違いのコストがかかるため、民間企業が簡単に手を出せる世界でもありませんでした。しかし現在は、規制緩和が大幅に進むとともに、衛星やロケットが民生品で作れるようになったため、大幅なコストダウンが可能になりました。つまり、民間企業の資金調達能力で十分にロケットが作れる環境が整ってきたといえます」

 宇宙領域といえば、米テスラのイーロン・マスク氏の率いる宇宙開発ベンチャー「スペースX」や、米アマゾン・ドット・コムのジェフ・ベゾス氏が設立した「ブルー・オリジン」、米ロサンゼルスを拠点とする航空宇宙企業「Rocket Lab」などのプロジェクトが知られ、破格の資金調達力がなければ参入できないという先入観を抱かれがちだが、そうではないというのである。

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日本は宇宙産業で優位に立てる?その理由とは

 それでは、堀江氏が「日本こそが、宇宙開発に適している国だ」と語る理由はどこにあるのだろうか。

 堀江氏によると、衛星やロケット開発分野は規制緩和が進んではいるものの、やはり国家安全保障上の懸念から関連技術の輸出や輸入のハードルは高く、部品は国内調達による国内組み立てが必須となる。その点、製造業の発達した日本は、自国で調達した部品によるロケット開発が可能になっているという。

 また、ロケット打ち上げという観点でいえば、打ち上げ場所の地理的条件が非常に重要になる。ロケットに衛星を積み、これを地球上の軌道に乗せるために打ち上げるのであれば、東向き、南あるいは北向きに打ち上げる必要があり、ロケットが使い終わった部分を切り離して落下させながら飛んでも支障がない場所を選ばないといけない。

 この2つの条件を考え合わせると、打ち上げ場所の東側と南あるいは北側に広大な海が広がっている土地が打ち上げ場所として最適なのだが、「地球広し」といえども、そんな場所はそうそうない。しかし、日本、それも北海道の南東地域はその条件を満たせる貴重な場所で、ISTはまさにその一角にある広尾郡大樹町に本社を、またそこから車で8分の距離にある場所にロケット射場を構えているのだ。

【次ページ】失業者続出?宇宙産業が雇用の受け皿となるワケとは

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