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  • 2020/05/26

誤解してはいけない「70歳定年」、70歳就業確保法で示された「7つの働き方」とは?

「70歳就業確保法」が成立し、来年の2021年4月から施行される。「これで70歳まで会社にいられる」と思ったら、それは大きな誤解だ。本法には、70歳までの働き方として、これまでになかった会社員以外の働き方も盛り込まれているからだ。この法律によって、日本人の働き方は大きく変わるだろう。自身が望む老後の働き方を実現するために、今からできる準備は何か。人生のサバイバル術を考える。

シニアジョブ 代表取締役 中島康恵

シニアジョブ 代表取締役 中島康恵

50代以上に特化した人材紹介、人材派遣を提供するシニアジョブ代表取締役。1991年、茨城県生まれ。少年~学生時代はサッカーに打ち込み、J1のユースチームで活躍。大学在学中に仲間を募り、シニアジョブの前身となる会社を設立。2014年8月、シニアジョブ設立。当初はIT会社を設立したが、シニア転職の難しさを目の当たりにし、シニアの支援をライフワークとすることを誓った。売上前年比が最高で300%に及ぶ成長を続け、現在に至る。専門紙を中心にシニアの転職・キャリアプラン、シニア採用等のテーマで連載・寄稿中。

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2021年4月から「70歳就業確保法」が施行される。今からシニアにできる準備は何か?
(Photo/Getty Images)


70歳までの就業確保、しかし70歳まで会社にいられるとは限らない

 70歳までの就業機会を確保するための「70歳就業確保法」と呼ばれる改正法が、3月31日に成立した。ネット上では「70歳までなんて働けない」といった声が多く聞かれる一方で、「70歳まで会社にいられるならありがたい」といった感想を持つ方もいるが、本当にそうなのだろうか?

 前回も解説したが、高年齢者雇用安定法、雇用保険法の改正など計6つの法律をまとめた「70歳就業確保法」は、70歳までの就業機会の確保を企業の「努力義務」とするものだ。必須ではなく、70歳まで雇用しないからといって現状、罰則はない。

 しかも、もう1つ気をつけなければならないことがある。それは、企業が必ずしも自社で70歳まで雇用し続けなくてもよい、ということだ。ともすると、65歳の時点で会社員ではなくなってしまうかもしれない。それはどういうことなのか。

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理想の老後の働き方を実現するために、今から準備したい
(Photo/Getty Images)

法律で示された65歳から70歳までの働き方 7パターン

 実は「70歳就業確保法」における「就業機会の確保」は、これまでの60歳定年や65歳までの継続雇用から大きく変化している。

 多くの方が終身雇用は過去のものだと思っていると思うが、それでもこれまでは企業が責任を持って定年まで雇用する、その定年の年齢を引き上げる、という制度だった。

 しかし、「70歳就業確保法」では、70歳までの働き方として会社員以外の働き方も提示されているのだ。つまり、65歳で会社員生活が終わり、会社を去る可能性があるということである。

 今回、「70歳就業確保法」では、65歳から70歳までの働き方のパターンとして、次の7つが示された。
  • ・定年延長
  • ・定年廃止
  • ・契約社員などでの継続雇用
  • ・他社への再就職
  • ・フリーランス
  • ・起業
  • ・社会貢献活動参加

 これらのいずれかの働き方による就業機会の確保を、企業は労働組合との話し合いで決定することとなる。

 65歳までの継続雇用が義務付けられた際は、「定年延長」「定年廃止」「契約社員などでの継続雇用」の3パターンで、いずれもそのまま自社での雇用が続くものだったが、自社で雇用する以外の働き方が4つ追加された形だ。

 「他社への再就職」であれば、これまでの会社は去るものの、正社員という立場は続くかもしれない。しかし、「フリーランス」や「起業」だと雇用される立場ですらなくなる。「社会貢献活動参加」もボランティアとの違いが不明で、どれくらいの収入が得られるのか、イメージしにくいだろう。

 就業機会の確保が目的であるため、「フリーランス」や「起業」の場合、企業は支援を行うだけでなく、長期的な業務委託契約を締結するよう求められるとの話もあるが、まだ具体的な内容は分かっていない。

 つまり、来年4月1日に「70歳就業確保法」が施行されると、70歳まで働き続けるためのさまざまな環境が登場するが、必ずしもこれまでの会社に残れるわけではないということだ。しかもそれは、労働者が選ぶことはできない。会社に残りたくてもフリーランスや起業の道が用意されるかもしれないし、フリーランスに興味があっても、定年が延長されるかもしれない。

【次ページ】「70歳就業確保法」でこれから何が起きるのか?

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