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  • 2020/07/10 掲載

4つのステージで理解、ウィズコロナの「テレワークの壁」はどう乗り越えればいいか?

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緊急事態宣言が全国的に解除され、東京では一部を除いてほとんどの業態への休業要請が解除されたステップ3へと移行した。その後、企業や人々の生活は新たな生活様式を模索しながら、それぞれの“通常”運営へ戻ろうとしている。とはいえ、それでもなおコロナ禍続く中で、働き方やテレワークはどう進展させていくべきなのか。本記事では、BCP(事業継続計画)の見直しや、新しい企業運営の形を模索する方に参考となるテレワークの4つのステージを紹介する。

ワークフロー総研 フェロー 沢渡あまね

ワークフロー総研 フェロー 沢渡あまね

ワークフロー総研 フェロー
業務プロセス/オフィスコミュニケーション改善士。
企業・自治体・官公庁などこれまで300を超える組織のワークスタイル変革、組織風土改革、マネジメント変革を支援。著書『職場の問題地図』『職場の問題かるた』『仕事ごっこ』『業務デザインの発想法』『チームの生産性をあげる。』など多数。

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テレワークを実施した企業は多かったが、今後制度としてはどう組み込んでいくべきなのか?
(Photo/Getty Images)


テレワーク4つのステージ

 最初に、本記事ではリモートワーク、在宅ワークなどを「テレワーク」で統一してお伝えしていくことをお断りしておく。

 6月21日、内閣府から『新型コロナウイルス感染症の影響下における. 生活意識・行動の変化に関する調査』が発表された。この調査レポートによると、不定期にでもテレワークを実施したと回答した人は全国で34.6%だったという結果だった。一方、調査対象は異なるが、freeeが4月に実施した調査によると、テレワークが許可されている企業は36%という結果だった。

 インフラや設備点検管理、医療や接客など、業務特性あるいは安全衛生管理上その場にいなければならないものを除いて、テレワークができないとすれば、仕事=オフィスでするものという思い込みで思考停止をしてしまっているか、もしくは何が電子化できるのかを知らないかのどちらかに当てはまることが多いのではないだろうか。今回はテレワークの段階と段階に合わせてどのようなITツール、コミュニケーションが行えるかをまとめた。

テレワークの4つのステージ

テレワーク0.0すべての業務をオフィスで行う
オフィスのみ
業務手段紙の書類やハンコ、口頭、電話やメール
場への依存度極めて高い。全ての情報がオフィスに集約されているため、テレワークは不可能に近い。

テレワーク0.5オフィスの業務を自宅から行う
オフィスとそれ以外の場所(オフィスがベース)
業務手段テレワーク0.0に近いが、少なくとも電子化されている業務がある状態。社内申請など簡単なワークフロー、社内資料の共有などが電子化されている状態。あるいは、物理的なもの、設備とオンライン上と半々程度。具体的にはチャットツール、テレビ会議、オンラインファイル共有のツールが導入されている。勤怠管理なども電子化の傾向がある
場への依存度中程度。テレワークする日はテレワーク用の業務をまとめて持ち帰って行うなど、工夫が必要。

テレワーク1.0オフィスに依存せず業務を行う
オフィスとそれ以外の場所(業務特性以外で場所を選べる状態)
業務手段オフィスに出社するのは必要最低限の業務のみか、ほとんど必要ない状態。テレワーク0.5に加え、汎用的なワークフローシステムやタスク管理ツールなども導入され、ほとんど時間や場所にとらわれずそれぞれが仕事を進めることができている状態
場への依存度低~中程度。どのような特性の業務でもオフィスに出社することなく行え、むしろオフィスに出社するのはやむを得ず、あるいは特別な理由がある時のみになる状態。

テレワーク2.0デジタルで新たなつながりを生む
オフィスは必要なくなる
業務手段テレワーク1.0に加え、より高度な意思疎通も実現するオンラインホワイトボードやマインドマップツールなど、きめ細やかなコミュニケーションもツールを活用して行える状態。
場への依存度極めて低い。


 以上がテレワークの4つの段階だ。以下はそれをまとめた図になる。ここまでを読まれた皆さんが所属する組織は、今どの段階にいらっしゃるだろうか?

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テレワークの4つの段階

テレワークを段階的に進展させるポイント

 今いる段階を振り返って次に気になるのは、では自分の会社や組織ではどの段階が現状では実現でき、どの段階は理想的であるのか? ということだろう。そこで、段階を上げていく際にそれを妨げる障壁=減らしたほうがいいこと、是正したほうがよい文化や、テレワークをサポートするもの=増やしたほうがいいツールやルール、望ましいカルチャーを解説しよう。組織の課題を整理しながら自分はどういった組織で働きたいのかもぜひ考えてみてほしい。

【次ページ】実現のためには「減らすもの」と「増やすもの」のバランスが必要

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