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  • 2005/10/07

【中堅中小IT化】消費者の信頼を勝ち取るトレーサビリティシステム構築のすすめ

~RFIDと連携して信頼感を獲得する~

RFID技術の発展により、ますます注目をあびる「トレーサビリティ」。あらゆる物流や製造の分野に応用されつつある最新のトレーサビリティシステムについて、その基礎をITCインストラクタが解説する。




先織久恒氏
NPO法人
福井県情報化支援協会
理事長 ITCインストラクタ
ITコーディネータ



トレーサビリティとは

 トレーサビリティとは 英語の「トレース」(trase)と「アビリティ」(ability)を合わせた言葉で、トレースの「追跡する」とアビリティの「能力、できること」を組み合わせて「追跡可能性」と訳します。もともとは工業製品などの商品の履歴、所在を追跡する方法の概念でした。
 ISO(国際標準化機構)では、「記録物によって、その履歴、転用または所在を追求できる能力」と定義されています。
 製品それ自体の形状や材質、信頼性を保証する日本工業規格JISマーク表示認可制度とは異なり、民間の自主的な品質管理規格であり工場や事業所の品質管理システムそのものを第三者(審査登録機関)が検査し、品質保証システムが適切に機能していることを制度的に保証・評価するシステムとされています。
 医薬品などについては昔から導入されていますし、自動車や航空機などの工業製品についても既にこの仕組みは軌道に乗っています。


農産物のトレーサビリティ

 一方、農産物は製品になるまでの段階で、つぎつぎにその形を変えていくので、トレーサビリティシステムの導入はなかなか容易ではありませんでした。
 ヨーロッパのEUが食品法で、「食品、飼料、畜産加工食品、あるいは食品や飼料に組み込まれることが意図されたり、予想される物質について、生産、加工、流通のあらゆる段階をとおして、それらを追跡し、さかのぼって調べる能力」をトレーサビリティと定義しています。
 有名なところでは、BSE(牛海綿状脳症)対応のために牛肉に導入され、フランス、ドイツをはじめオランダやイタリアでもこのシステム(牛肉の品質管理と品質保証プログラム)が動き出しています。
 今後は遺伝子組み換え農作物に対してもトレーサビリティの導入が考えられており、欧州議会の第一段階を通過しました。
 農畜産物に関するトレーサビリティとは生産、加工、流通等の各段階で食品とその情報を追跡できることが注目され、スーパーに並んでいる肉、たまご、牛乳や野菜、魚などがいつ・どこで・どのように生産、流通されたかについて把握できる仕組みが求められています。


BSEと農水省の対応

 日本では農水省がトレーサビリティの導入にあたって、参考とした国はフランスで、長年、乳牛の品種改良を目的とした家畜登録制度(1969年)や、口蹄疫などの伝染病対策としてパスポート(個体の生涯記録)の作成が義務付けられていました。
 フランス産牛の個体識別番号は、飼育農家により子牛の誕生から6日以内に1頭ごとに個別番号が与えられ、耳標(タグ)と作成する登録書類(パスポート)の双方に記入されます。
 牛の個体識別番号は、フランスの国名コード「FR」の後に10桁の数字が並んだもので、最初の2桁は県番号、次の4桁は生産者番号、そして最後の4桁は農場で牛が誕生した順番を表しています。
 「e-Japan 戦略」には、2004 年までに、
●100%の国産牛について、個体識別番号により、BSE発生等の場合に移動履歴を追跡できる体制を整備する
●2005年までに、100%の国産牛の精肉(挽肉、小間切を除く)について、生産履歴情報がインターネット等で確認できる体制を整備する
●牛肉以外の食品について、その特性に応じたトレーサビリティシステムを早期に開発し、対応する
●2005年度までに、食品流通業者のおおむね半数程度が電子的な取引を実現するとともに、経営にITを活用する農林漁業経営者を大幅に増加させる
と記載されています。


工場でのトレーサビリティのシステム

 食品以外の生産工場では製品個々に個別識別情報、個別製品情報を表示・管理することにより、製品の追跡を可能にし、生産管理データベースを元に出荷表示、及び出荷管理していきます。
 具体的には各詳細をコード化・通信等ネットワークにより集約・1つのコードに集約・最終出荷単位へ表示等を構築した上で、製品完成段階・倉庫格納段階・出荷段階で読み取り管理していきます。
これらの情報を集約・データ化して表示し、入出荷時に読み取り管理します。

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