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  • 2023/08/03 掲載

いよいよ「日本を抜き去る」インド市場、アップルやアマゾンなどテック大型投資まとめ

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ゴールドマン・サックスの調査によると、現在GDPで世界5位のインドだが、2025年には日本を抜き、さらに2075年には米国をも超える見通しだ。この巨大市場の可能性を見据え、アマゾンやグーグル、アップル、マイクロンなど米テック・半導体大手企業によるインド投資が一層活発化している。米企業による「インドシフト」の現状を探ってみたい。
執筆:細谷 元、構成:ビジネス+IT編集部

執筆:細谷 元、構成:ビジネス+IT編集部

バークリー音大提携校で2年間ジャズ/音楽理論を学ぶ。その後、通訳・翻訳者を経て24歳で大学入学。学部では国際関係、修士では英大学院で経済・政治・哲学を専攻。国内コンサルティング会社、シンガポールの日系通信社を経てLivit参画。興味分野は、メディアテクノロジーの進化と社会変化。2014〜15年頃テックメディアの立ち上げにあたり、ドローンの可能性を模索。ドローンレース・ドバイ世界大会に選手として出場。現在、音楽制作ソフト、3Dソフト、ゲームエンジンを活用した「リアルタイム・プロダクション」の実験的取り組みでVRコンテンツを制作、英語圏の視聴者向けに配信。YouTubeではVR動画単体で再生150万回以上を達成。最近購入したSony a7s3を活用した映像制作も実施中。
http://livit.media/

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インドのモディ首相の訪米ではバイデン米大統領(写真中央右)のほか、アップルのティム・クックCEO(写真左)、マイクロソフトのサティア・ナデラCEO(写真右)、アルファベットのサンダー・ピチャイCEOらとも会談を行った
(写真:ロイター/アフロ)

米国の「インドシフト」と半導体大手の大型投資

 2023年6月末のモディ首相による米国訪問をきっかけに、米国の対インド投資が加速の様相だ。政府間では、米国からインドへ、ジェットエンジンの技術移転やドローンの提供、医療や宇宙分野における協力合意がなされ、官民における両国関係が深化したことが示された。

 米国がインドを重視していることは、モディ首相の米国訪問が「国賓訪問(State Visit)」であることから見てとれる。米国の国賓訪問とは、外国国家元首による最高レベルの訪問形式であり、公式訪問(official visit)とは性質が大きく異なる。国賓訪問は、友情と同盟の意を表すものといわれている。

 インドのEcnomic Timesによると、モディ首相以前に米国を訪問したインド国家元首は、計9人いるが、このうち国賓訪問の待遇を受けたのは、ラーダークリシュナン大統領(1963年6月)とマンモハン・シン首相(2009年11月)のみだったという。

 モディ首相の訪問により、米国とインドの間で数多くの合意が締結された。

 1つは、米GE AerospaceとインドHindustan Aeronautics(ヒンドスタン航空機:HAL)による、軽戦闘機HAL Tejas Mk2で用いられるジェットエンジンF414のインド国内共同生産に関する覚書の締結だ。また両国の国防省が共同でイノベーションプラットフォーム「INDUS-X」を開始することを発表するなど、国防分野で関係強化をアピールする動きが顕著だった。

 また、インドが米主導のアルテミス合意に参加し、2024年の国際宇宙ステーションへの共同ミッションでNASAと協力することで合意しており、宇宙分野でも関係が強化された格好となる。

 また、米国の半導体メーカーであるマイクロン・テクノロジーがインド・グジャラート州に新しいチップ組み立ておよびテスト施設を建設する計画を発表。同社による投資額は、最大で8億2,500万ドル(約1,200億円)に上るという。なお、このプロジェクトには、インド政府とグジャラート州政府が27億5,000万ドルを投じる計画であるともいわれている。

 さらに、米半導体製造装置メーカーであるアプライド・マテリアルズも同国に新たなエンジニアリングセンターを開設する計画を発表、今後4年間で4億ドルを投資する計画だ。

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米国企業のインドシフト事例

アマゾン、アップル、グーグルなど対インド投資まとめ

 モディ首相は米国訪問時、GAFAMなどのテック大手企業のトップらとも会談しているが、ここでもいくつかの成果を得ている。

 アマゾンのアンディ・ジャシーCEOは、モディ首相との会談後、インドにおける取り組みを強化する意向を発表、今後7年間でインド投資を倍増する計画を発表した。アマゾンはこれまでにインドに約110億ドルを投資。これに加え、ジャシーCEOは、2030年までにさらに150億ドルを注入することを明らかにした。投資資金の大部分は、インドにおけるAWSの拡大に充てられる見込みだ。

 アップルのティム・クックCEOもモディ首相との会談後、インド市場を「非常に大きな機会」と評価、数カ月前にインドでアップル公式ストアを開店したことに続き、同国における取り組みをさらに拡大する意向を明らかにしている。

 実際、モディ首相との会談前、アップルは数週間にわたり、支払いサービスであるApple Payの導入に向けインド当局との協議を実施、近々インド準備銀行の特別部門インド決済公社(NPIC)との協議を行う段階にあると報じられている。インドでは、すでにウォルマートのPhonePe、Google Pay、Paytmがシェアを争う競争激しい市場となっている。

 一方、グーグルのサンダー・ピチャイCEOもモディ首相との会談後、インドのデジタル化ファンドへの100億ドル投資に加え、グジャラート州のGIFTシティ(グジャラート国際金融技術都市)にフィンテックセンターを開設する計画を発表、引き続きインド市場にコミットする姿勢をアピールしている。 【次ページ】インド経済が米国を超えるのはいつか?

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