- 2025/08/06 掲載
ITインフラ構築で「のちのち泣く」企業続出…回避のためのガートナー流「マトリクス」
ITインフラ構築・運用で悩みのタネになる「技術的負債」
今や、業界を問わずビジネスに密接に結びついているITインフラ。ITインフラの構築や運用において企業を悩ませがちなのが、「技術的負債」だ。技術的負債とは「システムを確実かつ安全に運用し続けるために必要な作業の蓄積」のことである。この「作業」はずっと増え続ける。テクノロジーが進化し、ビジネスが変化する中で、インフラストラクチャは時間の経過とともに劣化するからだ。そんな技術的負債について、「削減するための第一歩は、味方を増やすこと」だと指摘するのが、ガートナーのシニア ディレクター, アナリスト、トニー・ハーヴェイ氏だ。

シニア ディレクター, アナリスト
トニー・ハーヴェイ氏
ハーヴェイ氏によると、一般的にCIO(最高情報責任者)は最新のテクノロジーを活用し、ビジネスニーズに適合したいと考えている。またCISO(最高セキュリティ情報責任者)も、最新のシステムを望む。これは古い機器やOS、アプリケーションではセキュリティを担保するのが難しいためだ。そのため、CIOやCISOは自然と技術的負債の削減の味方になってくれる。一方、CFO(最高財務責任者)ほか経営幹部や事業部リーダーは、技術的負債の削減に積極的でないことが多い。彼らにとって自分事ではないと考えてしまうためだ。
では、ハーヴェイ氏が言う「味方を増やす」ためには、具体的にどんなアプローチが有効なのだろうか。 【次ページ】経営幹部を「味方に付ける」ためのアプローチとは
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