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  • 2025/12/11 掲載

温野菜は400店舗から半減…しゃぶ葉は後発ながら頂点に、「明暗分けた決定的な要因」

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食べ放題しゃぶしゃぶのチェーンといえば、「しゃぶしゃぶ温野菜」が先手だ。牛角を運営するレインズインターナショナルは2000年に温野菜の1号店を開店した。当時、「木曽路」がチェーン展開していたが、木曽路は高価格路線であった一方、温野菜はリーズナブルな食べ放題店として注目を集め、2016年には国内店舗数が400店舗に迫る勢いで拡大した。しかし現在では211店舗まで減少している。現在の業界トップの店舗数を誇るのは、すかいらーくが運営する「しゃぶ葉」だ。2007年から展開するしゃぶ葉は後発ながら勢力を拡大し、315店舗を展開する。両社の店舗数の明暗はなぜ分かれたのか、その要因を分析していく。
執筆:山口 伸

山口 伸

経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。

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後発ながら勢力を拡大した「しゃぶ葉」がしゃぶしゃぶチェーン業界で君臨している

温野菜としゃぶ葉の逆転…その要因は?

 温野菜としゃぶ葉が逆転したのは2022~2023年頃とみられる。温野菜は2016年に388店舗を展開しており、2019年9月には349店舗まで減少した。2021年時点ではまだ温野菜がトップだったが、2024年には220店舗を下回る。一方のしゃぶ葉は2018年に200店舗を突破し、2019年末には268店舗となった。2024年12月に300店舗を達成した。

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温野菜・しゃぶ葉の店舗数推移

 両社ともしゃぶしゃぶの食べ放題を提供する。温野菜は「温野菜コース」(税込4,048円)が基本で、「黒毛和牛コース」(同5,478円)など上位ランクのメニューも提供。ランチでは温野菜コースが200円ほど安くなる(一部店舗)。

 しゃぶ葉は平日/祝日、ランチ/ディナーなど時間帯で変わる点が特徴的だ。基本の「牛&豚 しゃぶしゃぶ食べ放題コース」は平日ランチで税込2,089円、土日祝のディナーだと同2,969円だ。ドリンクの飲み放題を追加した場合、温野菜は5,000円以下でしゃぶ葉は4,000円以下が目安だ。客単価は1,000円ほどしゃぶ葉のほうが安いと推測できる。

 システムでも両者の違いが見られる。温野菜はタブレット注文が基本だ。しゃぶ葉では肉類などをタブレットで注文する方式、サラダやご飯、ドリンク類などはセルフ式だ。肉質に関しては価格が高い分、温野菜のほうが評価されている。 【次ページ】肉質そのものではなく…しゃぶ葉が伸びているワケとは
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