- 会員限定
- 2025/11/17 掲載
頭打ちの業界で…唯一快進撃を見せる「ノジマ」、売上倍増させる“独自のテクニック”
経済、不動産分野のライター。小売・飲食を中心とした企業分析記事や、都市開発、不動産市況に関する記事を手がける。理系の会社員だったが、ライター業に専念するため独立した。趣味で簿記・ファイナンシャルプランナーの資格を取得する。
売上拡大で1兆円も視野に。着実に成長を続けるノジマ
ノジマは1959年に「野島電気工業社」として創業した。当初は相模原市の電気屋であり、家電のカタログ販売を手がけていた。1970年代にオーディオ製品、1980年代にオーディオ・ビジュアル・コンピューターと、時代に合わせた製品の専門店を出店していく。1980年代に東京・埼玉に進出し、1991年に商号を現在のノジマに変更した。売上高は1998年に500億円を突破した後、2006年には1,000億円を突破した。2011年に2,000億円を超えた。
その後も成長を続け、2025年3月期は8,534億円となった。2025年3月期第2四半期時点で前年同期比17.7%増収であり、通期売上高9,300億円を見込んでいる。
デジタル家電専門店運営事業は「nojima」の事業であり、期末時点で248店舗を展開している。量販店はすべて直営店だ。キャリアショップ運営事業は主にドコモショップの事業であり、2015年以降にM&Aで規模を拡大した。期末時点で直営店647・FC店288の計935店舗を展開している。
ノジマはM&Aで多角化を進めてきた。2017年にはプロバイダーのニフティを子会社化。海外事業では2019年に量販店「Courts」を展開するシンガポール法人を子会社化し、2023年に「Thunder Match」を展開するマレーシア企業を子会社化した。海外では期末時点で114店舗を展開する。
金融事業ではマネースクエアHDを通じてFX事業を展開していたが、2025年8月に売却済みである。プロダクト事業はPCメーカーVAIOの事業であり、ノジマは2025年1月に子会社化を完了した。それでは、ここからはもう少し詳しくノジマの各事業の強みを見ていきたい。 【次ページ】店頭から違う……売上伸ばす “販売員のある特徴”
流通・小売業界のおすすめコンテンツ
PR
PR
PR