• 2025/09/17 掲載

製品ありすぎ「データ管理ツール」のせいで…生成AI活用がダメになる理由、ガートナー流の解決策(2/4)

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カギとなる「エコシステム」とは

 ロンサール氏は、この問題を解決するカギが「データエコシステム」にあると話す。

 ガートナーは、2028年までに、データ管理市場の断片化はデータファブリックと生成AIによって実現されるデータエコシステムを中心にした「単一の市場」へと集約され、テクノロジーの複雑さと統合コストを低減させると予測している。

「単一市場とは、単一のベンダーを意味するものではありません。データエコシステムは複数のベンダーに開かれているべきです」(ロンサール氏)

 重要なのは、現在のような製品間の複雑な統合作業が不要になり、エコシステム全体として統合されたソリューションが提供されることだ。

押さえておくべき「3つのスタイル」

 データエコシステムは、単なる技術的な統合ではなく、データ管理の在り方を再定義するものだ。「私たちが本当に求めているのは、運用のシンプルさです」とロンサール氏は強調する。

 データエコシステムとはクラウドファーストの構造体であり、下図に記された3つの主流スタイルがある。

画像
データエコシステムの3つの主流スタイル
(出典:ガートナー(2025年5月))

 「フルCSPネイティブ型」は、マイクロソフト、アマゾン、グーグルといった単一のCSP(クラウドサービスプロバイダー)のネイティブサービスをすべて使用する方式だ。次の「自己完結型ISV」は、Salesforce、ServiceNow、SAPのようなISV(独立系ソフトウェアベンダー)の統合ソリューションを活用する。そして「融合型」は、メインクラウドとして位置付けた特定のプロバイダーを基盤としながら、データウェアハウスにはSnowflakeやDatabricksなどのサードパーティー製品を組み合わせる方式である。

 データエコシステムの中核には「データ」があり、リレーショナルデータベースだけでなく、ドキュメントデータ、キーバリューストア、グラフデータベース、そして生成AI時代に注目を集めるベクトルデータベースなどさまざまな形式のデータが存在する。その周囲を主要なユースケースであるアナリティクス、データサイエンス、AI/ML、アプリケーション、マーケットプレースと交換取引所、イベント処理、エッジコンピューティングが取り巻く。これらすべてを結びつけるのが「データファブリック」だ。 【次ページ】データファブリックが実現する自動
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