• 2025/11/11 掲載

なぜビル・ゲイツは定期的に「7日間オフライン」になるのか…本人も認めた“秘密”

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あなたの生産性が上がらないのは、「休むのが下手」だからかもしれない。ビル・ゲイツら世界の成功者は、あえて「何もしない週」を作ることでパフォーマンスを最大化している。丸1週間の休暇は無理でも、『全力化』を上梓した組織心理学者で著作家、起業家のベンジャミン・ハーディ氏は、たった1日を「脱デジタル」にするだけで、集中力と創造性は劇的に改善するという。その「正しい休み方」の秘訣とは──。
執筆:組織心理学者、著作家、起業家 ベンジャミン・ハーディ

組織心理学者、著作家、起業家 ベンジャミン・ハーディ

起業家が自社を10倍速で成長させるよう支援する研修企業Scaling.comの共同創設者。クレムソン大学大学院博士課程修了。ブログ・サービス「Medium.com」で多くのフォロワーを持ち、そのネット上のプレゼンスと影響力は、『フォーブス』『サイコロジー・トゥデイ』『フォーチュン』などで取り上げられた。心理学専門誌の電子版「サイコロジー・トゥデイ」などに寄稿中。現在、アメリカのフロリダ州で妻のローレンと7人の子どもたちとともに暮らしている。

  翻訳:松丸 さとみ

松丸 さとみ

翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリスで6年強を過ごす。主な訳書に『LISTEN──知性豊かで創造力がある人になれる』『感情戦略』『FRIENDSHIP 友情のためにすることは体にも心にもいい』(いずれも日経BP)、『いつでも調子がいいカラダになる! ホルモンをととのえる本』(CEメディアハウス)、『THE FOREVER DOG 愛犬が元気に長生きするための最新科学』(U-CAN)、『「人生が充実する」時間のつかい方』(翔泳社)、『脳の外で考える 最新科学でわかった思考力を研ぎ澄ます技法』(ダイヤモンド社)などがある。

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ビル・ゲイツら世界の成功者が実践する、「正しい休み方」の秘訣とは?
(Photo:Rawpixel.com / Shutterstock.com)

ビル・ゲイツが「最高のアイデア」をひらめく時間

 自分の人生や目標をはっきりと見据えるには、定期的に自分をリセットする必要がある。世界屈指の成功者たちは、「脱デジタル」「充電」「リセット」の時間を意識的に、日々のスケジュールの中に作っている。

 マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツの例を挙げよう。

 ゲイツは「考える週」を作り、この期間は、仕事から、そしていかなるコミュニケーション手段からも完全に離れた。

 この期間はただ、考え、学び、休息するだけ。

 マイクロソフトに関する最高のアイデアは、休息とリカバリーに向けたこの「考える週」の間にひらめいたと本人も認めている。

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【画像付き記事全文はこちら】
マイクロソフトに関する最高のアイデアは、「考える週」の間にひらめいたという
(Photo:Frederic Legrand - COMEO / Shutterstock.com)

 あなたは、まるまる1週間も休息とリカバリーに費やすなどできないかもしれない。

 代わりに、「すべてから離れる日」を作ることはできるのではないだろうか。仕事を休み、ただ休息とリカバリーのためだけの日を自分にあげるのだ。

 その間は、いつもの自分の環境から離れるといい。

 十分な距離感を持つために、少なくとも車で「30分くらい」は離れたところへ行くといいだろう。

 こうした「すべてから離れる日」には、じっくりと考えたり、リラックスしたり、学んだり、ジャーナル(日記)を書いたりしてみよう。

 毎日の習慣や環境から離れる必要がある理由は、自分の生活という名の木から抜け出して森を見ることができるからだ。

 新鮮な空気を吸いに行こう。

 断食で体がリセットされるように、あなたも常にストレスにさらされている状態から離れ、深呼吸してリセットする必要がある。

 すべてから離れている間は、自分の仕事や生活から完全に離れ、今という時間に集中しよう。

 ほとんどの人にとって、これは非常に難しい。

 というのも、テクノロジーや仕事に依存している人があまりにも多いからだ。

 そのため最近の心理学の調査では、毎日、仕事から精神的に距離を置くことの重要性が認識されてきている。メンタルと体をしっかりと仕事から切り離せる人だけが、仕事を再開するときに改めてしっかりと仕事に取り組めるのだ。

 自分がやっていることにきちんと集中して向き合うには、定期的な休息とリセットが必要だ。

あなたが成長する「休息」を果たす上で大事なこと

 「休息」こそ、人が成長しリカバリーする場だ。

 休息することで、それが何であれ自分の作業に戻ったときに、もっとがんばろうという力がみなぎってくる。

 なので、たった1日でも離れる必要がある。忙しい生活から完全に離れ、リセットして自分と再びつながる時間を作ろう。

 このリセットを果たす上で大事なのは、「ジャーナル」を取り出してたくさん書くことだ。ただしジャーナルを書く前に、気持ちをしかるべき場所に持っていく必要がある。

 だからこそ、いつもの環境から少なくとも30分は離れて、自分の精神状態を整えることが大切なのだ。

 自分の精神状態を整える際に、インスピレーションをもらえるような何かを読んだり聞いたりするといい。

 エクササイズをするのもいいだろう。

 もしくは、いつも最高の気分にしてくれる仲の良い友達や家族と話すのもいいと思う。

 いつもの環境と違うところにいると、自然とポジティブな感情が引き起こされるものだ。

 これから数時間、学び、リカバリー、計画作り、ビジュアライゼーション(目標などの視覚化)に意識を集中するとわかっていればなおさらだ。

 いざ実際に書き始めるとき、書く内容として焦点を絞ると良いポイントがいくつかある。

 まずは、自分の人生に起こったすべてのことに感謝してから始めよう。

 たっぷりと時間を取って振り返り、自分の人生と人間関係の細かい部分すべてを書き出そう。

 自分にとって「大切な人全員」について書こう。

 自分が「いかに前進できたか」を書こう。

 これまでに何らかの方法でリカバリーの機会を設けたことがある場合、そのとき以降「どんなことが起きているか」を具体的に書こう。 【次ページ】スマホを手元に置いておくのも良い、ただし…
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