- 2025/11/02 掲載
「また売り込みか…」情報の洪水に疲れた人が、なぜかUSJには足を運んでしまうワケ
大学卒業後、地元の信用金庫に入庫し、約13年間にわたり資産運用や中小企業の経営相談に従事。平成28年度には営業成績No.1を獲得。その後、船外機メーカーの中小企業へ転職し、経理担当として資金繰りやキャッシュフロー管理を3年間経験。金融機関と実務現場のギャップに直面しながらも、資金繰りの実務を習得。これを機に「中小企業の力になりたい」と独立。しかし起業当初は集客に苦戦し、スキルや経験だけでは成功できない現実を痛感。試行錯誤の末に自分だけのビジネスモデルを確立し、起業1年目で大手メディアにも紹介され、「正解は人それぞれ異なる」と学ぶ。現在は金融機関・メーカー経理・起業のすべての経験を活かして、それぞれの強みを引き出し、「売らなくても自然に選ばれる」ビジネスを形にする支援を行っている。本書が初の著作となる。インスタグラム @yu.komatsubara_0506
驚くほど賢くなった消費者の心は、簡単には動かせなくなった
現代は、「売り込まれること」に心底疲れてしまった人たちであふれている時代です。インターネットが隅々まで普及し、誰もが個人として、あるいは企業として、気軽に情報を発信できるようになりました。
その結果、私たちの周りには常に何かしらの「売り込み」が存在しています。
SNSを開けば、フォローした記憶すらないアカウントから、きらびやかなセールス投稿がタイムラインに流れ込んできます。
LINEには毎日のように、企業アカウントから「今すぐ購入を!」と背中を押すような通知が届いているでしょう。
少し前までは、電車の中吊り広告や、ウェブサイトにしつこく表示されるポップアップがその代表でした。
しかし今では、知人のSNS投稿でさえ、巧妙に練られた売り込み、いわゆるステルスマーケティングが隠されていることも珍しくありません。
このような情報の洪水、いや、情報のナイアガラの滝に打たれ続けながら、「ああ、また売り込みか」「もうお腹いっぱいで、何も受け取れない」と感じた経験は、きっとあなたも一度や二度ではないはずです。
私たちは、自分でも気づかないうちに、こうした売り込みに対して強い警戒心を抱き、時には嫌悪感すら抱くようになっています。
消費者は驚くほど賢くなり、商品の機能や価格といった表面的な情報だけで簡単に心を動かされることは少なくなりました。
むしろ、強引に押し売りされるような感覚に陥ると反射的に心を閉ざし、拒否反応を示してしまうのが現代人の心理なのです。
たとえその商品が、本当に自分に必要なものだったとしても、です。
そんな息苦しい状況の中で、なぜか人々が自然と足を運びたくなる場所や、つい時間を忘れて見てしまうコンテンツ、あるいは熱心に友人や家族にシェアしてしまう情報というのもあります。
それらには、ある不思議な「共通点」が存在します。
何だと思いますか? 【次ページ】売り上げを倍増させたUSJのクリスマスCM
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