• 2025/11/07 掲載

閉幕から3週間……「万博」閉幕後の“リアル”、日本が「本当の成果」を得る5つの視点

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10月13日に幕を閉じた大阪・関西万博。11月3日に開催された「御堂筋ランウェイ2025」では、ミャクミャクや各パビリオンのユニフォームが再集結し、20万人が詰めかけ熱気に包まれた。ミャクミャクのグッズ売上は約800億円に達し、博覧会協会は黒字を発表するなど、「成功」を裏付ける情報も相次ぐ中、大阪万博は日本に何を残したのだろうか。「アフター万博」の未来を左右する“5つの視点”から、この国際イベントが本当に残したものを考えたい。
執筆:桜美林大学准教授/コンサルタント 西山 守

桜美林大学准教授/コンサルタント 西山 守

大手広告会社に19年勤務。その後、マーケティングコンサルタントとして独立。2021年4月より桜美林大学ビジネスマネジメント学群准教授。「東洋経済オンラインアワード2023」ニューウェーブ賞受賞。テレビ出演、メディア取材多数。著書は『話題を生み出す「しくみ」のつくり方』(宣伝会議)、『炎上に負けないクチコミ活用マーケティング』(彩流社:共著)など。

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閉幕から3週間、アフター万博の未来を決める“5つの視点”
(出典:編集部撮影)

熱狂の後に何が残った? “アフター万博”5つの重要視点

 日本国際博覧会(大阪・関西万博)が閉幕して3週間余りがたったが、“アフター万博”の動きが活発化している。

 マスコットキャラクターのミャクミャクは、撮影会を開催したり、各地に出張したりと、閉幕後も忙しそうだ。万博での展示品の一部は、大阪や東京の美術館で展示されている。

 大阪では「新・万博ストア」がオープンして、記念グッズは継続的に売られている。一方で、工事費の未払い金は10億円を超えているが、問題解決の糸口は見えていない状況だ。

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【画像を見る】
2025大阪・関西万博オフィシャルストア ジュンク堂書店堂島アバンザ店

 博覧会協会は本万博の収支は230億円~280億円の黒字と発表している。しかし、運営費に関してで、会場建設費や夢洲駅開業などの費用は含まれていない。なお、会場建設費は当初計画の約1.9倍に膨れ上がっている。大好評だった「大屋根リング」の建設費は350億円が投じられている。

 本当に万博が成功だったか否かを判断するためには、今後の経済波及効果も踏まえて判断する必要がある。実際、より詳細の成果はこれから検証され、どのような遺産(レガシー)を残していくのか、これから検討が進められる計画だ。

 万博の余韻はまだ残っている状況だが、熱狂が冷めた後はすべてが忘れ去られる──では意味がない。「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ということわざに象徴されるように、日本人は過去にとらわれず、すぐに忘れてしまう傾向があるが、市民としてもしっかりと成り行きを見守っていくことが重要だ。

 これだけの話題を呼び、多くの人々に感動を与えた万博であるからこそ、多くの可能性も開かれている。今後のチャンスも大きいと筆者は考えている。

 その可能性について、5つの視点から論じたい。 【次ページ】万博の「本当の成果」はこれから決まる
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