• 2025/11/27 掲載

「AIに仕事を奪われる」は序の口?ガートナー推奨「自律型ビジネス」時代の生き残り策(3/3)

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日本企業が「置いていかれない」ための“3つのシナリオ”

■5.コンポーザブル・アーキテクチャー
 コンポーザブル・アーキテクチャーとは、APIなどによる連携を通じてシステムの疎結合性向上を目指すアーキテクチャーだ。その実現を通じて、従来からのモノシリックなアプリケーション/システムの柔軟性が大幅に高まり、既存コンポーネントの活用により価値実現までの時間も短縮され、コンポーネントの入れ替えの容易性から技術的負債も大幅に解消される。

 ウォン氏によるとベンダー各社もすでにコンポーネント・アーキテクチャーの重要性を認識し、すでにほとんどの製品でAPIの利用が可能になっている。他社のコンポーネントの利用促進、さらにコンポーネントのマーケットプレースの提供と、取り組みを加速させているベンダーも登場している。

 これら5つの原則の実現に向け、ガートナーでは企業の置かれた環境や意欲に応じて、たとえば着実な導入を重視するのであれば、コンポーサブル・アーキテクチャーから実装を開始するといった具合に次の3つの推進シナリオが推奨しているのだとウォン氏は話す。

画像
ウォン氏の推奨する3つのシナリオ
(出典:ガートナー(2025年6月))


 一方で、自律型ビジネスによるビジネス目標に合せて導入の順番を決定する方法もあるという。自律型管理での効率向上を最優先とするなら、データ取得/処理の改善に向け、適応型エクスペリエンスとコネクテッド・データを、オペレーションコストの削減を重視するなら、全社プロセスのさらなる効率化に向け自律型オペレーションにそれぞれ注力すべきとウォン氏はアドバイスする。

「5つの原則のアプリケーションへの適用は、技術の広範さから一朝一夕にはいきません。ゆえに、推進のためには多少の困難では諦めない粘り強さが必要です。その実装の暁には、経営層から現場までのあらゆる階層の働き方改革という大きな果実がもたらされる点で、取り組む価値が十分にあることは言うまでもありません」(ウォン氏)

本記事は、2025年6月に開催された「アプリケーション・イノベーション & ビジネス・ソリューション サミット」の講演内容をもとに再構成したものです。

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