- 2025/12/12 掲載
【最新機能】Edgeに革命「Copilot Mode」とは? ブラウザが“勝手に仕事する”時代へ(2/2)
連載:Copilot for Microsoft 365で変わる仕事術
注目の進化(1)新しいタブを開いた瞬間“仕事が始まる”
Copilot Modeでは、Edge for Businessで新しいタブを開いた際のホーム画面にも手が加えられます。新しいホーム画面では、検索とCopilotチャットが一体化した入力ボックスや、会議予定や最近利用したファイルの表示、おすすめのCopilotプロンプトがまとめて表示されます。プロンプトの中には、ブラウジングのデータや会議、タスクなどの多くの情報をもとに1日の振り返りを助けてくれるものもあり、成果の確認や業務の進捗管理に役立てられることが期待されます。
注目の進化(2)最大30タブを“一括で要約”
Webサイトを検索しながら調べ物をしていると、欲しい情報が複数のページに散らばっていることも多くあります。Edge for BusinessのCopilotは、最大30個のタブをまとめて読み込み、横断的に分析・要約ができるようになります。インターネットのWebページ、社内サイト、PDFファイルなどを組み合わせて、指示に沿った内容を抽出、要約し整理して回答を生成します。
これまで時間をかけて整理していた情報も、数分でまとめられるようになるかもしれません。調査業務やレポート作成の効率が飛躍的に向上することを期待しています。
注目の進化(3)閲覧履歴検索も“チャットだけ”で
「先週見ていたクラウドサービスの価格ページをもう一度見たい」、こうしたシチュエーションはよくありますが、従来はURLやページタイトルを覚えていないと検索が難しく、時間を浪費しているばかりか、履歴からは結局見つからず検索からやり直していたなんてことも多くありました。Edge for Businessには、Copilotを使った閲覧履歴の検索機能も登場する予定です。自然言語で検索できるため、たとえば「先週見ていたクラウドサービスの価格に関するページ」と入力するだけで、該当する履歴を提示してくれます。これにより、過去の情報を探す作業が大幅に効率化されます。
【要注意】使う前に「必ず確認」すべきセキュリティ設定
Edge for BusinessのようなWebブラウザは、業務で欠かせないツールになっている一方で、危険なサイトとも隣り合わせでいつもリスクのそばにあります。特に冒頭で紹介したエージェントモードのような自動化の仕組みは、そうしたリスクを高める可能性も含んでいます。そのため、エージェントモードの利用には、IT部門の設定が必要で、操作可能なサイトを事前に設定し管理を行う仕組みが採用されます。さらには、保存されたパスワードへのアクセスは不可になるほか、機密性の高い操作の前には一時停止しユーザーの明示的な承認を求めるなど、ブラウザ特有のリスクにも対応し動作します。
もちろん、Microsoft 365 Copilotの特徴であるエンタープライズデータ保護により、Copilotとの会話が学習に利用されることはありません。企業データの安全性を確保しながら、Copilotの利便性を享受できるのが企業ユーザーにとっては重要なポイントになります。
そのほかにも、Edge for Businessではセキュリティ対策のための機能が強化されます。BYOD(Bring Your Own Device)のほかに、他の組織で管理されているPCのEdge for Businessにも自社のポリシーを適用できるようになります。さらには、機密性の高いファイルやサイトには透かし文字を表示し、ユーザーにとっても機密なデータの識別を容易にします。コピー&ペーストによるデータの外への持ち出しも、より細かく動作を設定できるようになることで、利便性を保ちながら同時に安全性も高められるようになります。
今回紹介したCopilot Modeは、現在は一部ユーザーを対象にプライベートプレビューが行われており、まだ情報収集のフェーズです。2026年からパブリックプレビューが開始され、多くの利用を希望する企業で事前検証を始められます。エージェントモードを中心に、導入にはIT部門との連携が不可欠であり、プレビュー期間を利用して事前の検討や検証を進めておくことが重要です。
「Edge×Copilot」がもたらす次の“仕事革命”
Edge for BusinessのようなWebブラウザは、いまや業務に欠かせないツールです。そのツールにCopilotが統合されることで、業務の効率化がさらに進むことが期待されます。Copilot活用の幅も大きく広がるきっかけのアップデートになる可能性もあります。Microsoft 365は使っていても、Edge for Businessは積極的に使っていないという組織やユーザーも少なくないかもしれません。しかし、Copilotが統合されることによる利便性の向上と、さらにそうした機能を安全に使うためのセキュリティ対策が強化されるこの機会に、今一度Edge for Businessの利用を検討してみてはどうでしょうか。Microsoft 365 Copilotユーザーにとっては、大きな意味のあるアップデートになりそうです。
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