- 2025/12/18 掲載
なぜ今、オールインクルーシブに予約殺到?“旅行離れ”でも売上過去最高の現場を取材
連載:ヒットの現在地
1981年生まれ。フリーランスライター・PRとして、「ビジネストレンド」「国内外のイノベーション」「海外文化」を追う。一般社団法人 日本デジタルライターズ協会会員。エンタメ業界で約10年の勤務後、自由なライフスタイルに憧れ、2016年にOLからフリーライターへ転身。その後、東南アジアへの短期移住や約2年間の北欧移住(デンマーク・フィンランド)を経験。現地でもイノベーション、文化、教育を取材・執筆する。2022年3月~は東京拠点。関連サイトはこちら。
予約70%増・売上最高──「全部込み」のホテルが今アツい
オールインクルーシブホテルとは、宿泊料金に食事やアルコールを含む飲料、アクティビティ費用などほぼすべてが含まれている宿泊形態を指し、こうした施設の需要が世界的に急増している。旅行予約サイト大手のエクスペディアによると、2024年9月までの直近1年に、オールインクルーシブに分類された宿泊施設、または同料金プランの予約が2019年比で70%増を記録。楽天トラベルでも、2024年の年末年始旅行において、「オールインクルーシブ」のキーワードを含む宿泊プランの予約泊数が前年同期比で3倍以上に増加した。
オールインクルーシブホテル各社の業績も好調だ。たとえば、世界に先駆けて同コンセプトを開発したというクラブメッドは、2024年の年間売上高が過去最高の20億9,000万ユーロ(約3,800億円)を記録した。特に、家族連れからの支持が厚い。
また、大江戸温泉物語を運営するGENSEN HOLDINGS(ゲンセン ホールディングス)が、2019年に立ち上げたオールインクルーシブホテル「TAOYA(たおや)」は、2019年のブランド誕生から現在は12施設に拡大。2024年度の稼働率は大江戸温泉物語よりも高い80~82%となる。
なぜ今、オールインクルーシブホテル市場が急成長しているのか。そして、「クラブメッド」や「TAOYA」は、どんな差別化を図り、同市場で存在感を発揮しているのか──クラブメッドとゲンセン ホールディングス、2社への取材から見えた、その“答え”とは。 【次ページ】【社長を直撃】クラブメッドは何が凄い?「4つの仕組み」
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