• 2026/05/27 掲載

英国ビザ申請代行で数千人規模の個人情報流出、デジタル完全移行の死角が浮き彫りに

会員(無料)になると、いいね!でマイページに保存できます。
英国の電子渡航認証(ETA)やビザ申請を代行する民間ポータルサイトにおいて、数千人規模の申請者のパスポート画像および自撮り写真がオンライン上に流出した。漏えいしたデータは無防備な状態にあり、運営元による修復措置は講じられていないという。英国の移民システムの完全デジタル化に乗じた公式模倣サイトの横行が、重大なデータ保護違反を引き起こした。
photo
(画像:ビジネス+IT)
 英国政府は2026年2月25日に紙ベースのビザを完全に廃止し、デジタルステータス(eVisa)および電子渡航認証(ETA)システムへの移行を完了した。この制度変更に伴い、渡航者はオンライン上でパスポートのスキャンデータや顔写真などの生体情報の提出が必須となった。これに乗じ、検索エンジン上には公式手続きを装った民間の中間ポータルサイトが多数出現している。

画像
【図版付き記事はこちら】
流出した顔データは被害者の将来的な出入国手続きや金融機関での本人確認に、恒久的な悪影響を及ぼす
(図版:ビジネス+IT)

 利用者が誤認して個人情報を入力する事態が相次ぐ中、数千人規模のデータ流出が判明した。問題のサイトは、公式と誤認させるデザインを用いて集客していた代行サービスの1つだ。流出したデータには、申請者の氏名や生年月日のほか、身分証明に使用されたパスポートの券面画像や顔認証のための自撮り写真が大量に含まれる。データはパスワード保護や暗号化が施されていないサーバ上に置かれており、外部から容易に取得できる状態が続いている。運営元は問題の指摘を受けた後もデータの保護やシステムの修復を行っていない。

 生体情報やパスポートの画像漏洩は、本人確認を突破するためのなりすましや、顔写真の合成を用いた身分証偽造といったアイデンティティ詐欺に直結する。米国連邦取引委員会(FTC)も、生体情報の不適切な収集や漏洩が深刻な被害をもたらすと警告を発している。流出した顔データは暗証番号のように変更できず、被害者の将来的な出入国手続きや金融機関での本人確認に恒久的な悪影響を及ぼす。

 掲示板サイトのRedditや消費者保護団体のBBB(商事改善協会)には、公式と勘違いして高額な手数料を支払い、無防備な環境でパスポートや顔写真をアップロードした申請者からの苦情が殺到している。英政府のデジタルサービス部門は、誤認を招くサイトを検索エンジンに報告するよう利用者に呼びかけている。英国内務省の公式データベースでも、過去に委託業者による技術的な不具合でのデータ流出や、7万6000人に影響するシステムエラーが報告された。移民手続きに関わる生体情報のデータ管理体制が問われている。

Googleで見つけやすく

評価する

いいね!でぜひ著者を応援してください

  • 0

会員(無料)になると、いいね!でマイページに保存できます。

共有する

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

  • 0

関連タグ タグをフォローすると最新情報が表示されます
あなたの投稿

    PR

    PR

    PR

処理に失敗しました

投稿したコメントを
削除しますか?

あなたの投稿コメント編集

通報

このコメントについて、
問題の詳細をお知らせください。

ビジネス+ITルール違反についてはこちらをご覧ください。

通報

報告が完了しました

コメントを投稿することにより自身の基本情報
本メディアサイトに公開されます

基本情報公開時のサンプル画像
報告が完了しました

」さんのブロックを解除しますか?

ブロックを解除するとお互いにフォローすることができるようになります。

ブロック

さんはあなたをフォローしたりあなたのコメントにいいねできなくなります。また、さんからの通知は表示されなくなります。

さんをブロックしますか?

ブロック

ブロックが完了しました

ブロック解除

ブロック解除が完了しました

機能制限のお知らせ

現在、コメントの違反報告があったため一部機能が利用できなくなっています。

そのため、この機能はご利用いただけません。
詳しくはこちらにお問い合わせください。

ユーザーをフォローすることにより自身の基本情報
お相手に公開されます

基本情報公開時のサンプル画像