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- 2011/02/25 掲載
外資系マーケティング担当者が早朝勉強会を主宰した理由:永井孝尚さんに聞く
【連載】セミナー・勉強会の選び方
仮説を立てて入念に準備、参加ルールを厳しくした理由
しかし、永井さんはいきなり勉強会を開催したわけではない。最初は単に早起きをして始発で出社するところから始めた。日中、眠くなってしまうと思いきや、「体のリズムにあっているからか、なぜか眠くならなかった」そうだ。そしてふと周りを見渡すと、永井さんがやっているアイティメディアのオルタナティブブログで、一緒にブログをやっている数人のブログ仲間も早朝出勤しており、こうしたメンバーとともに勉強会を開催するアイデアをまとめていったという。
勉強会の企画や運営方法は、初期メンバーであるブロガーの早起き仲間(大木豊成さん、方波見豊さん、坂本史郎さん)と、4人でクローズドにメールでやり取りをしていたのだが、そのとき「当たり前のことを厳しくしよう」ということになった。
たとえば、勉強会は朝なので「残業で遅刻」はありえない。参加のコミットは自己責任だ。遅刻しない人に参加いただくという、ある意味「きつい」フィルターを永井さんはかけた。それにより時間を守れる人たちが集まった。実際問題として「腹痛を起こした」「徹夜で参加できない」という人はいたが、連絡なしで当日現れなかった人は5%で、95%は時間通りに参加するか、事前に連絡をもらった。
また、ドタキャンやドタ参加なしで他人に迷惑をかけないといった基本的なマナーを守れること、マーケティングに興味を持ち継続参加可能なことも、参加者に求めた。これによって開始の6時半には参加者全員の30人が揃っているという状況が作り出せたという。
実は永井さんたちは、「早起きをする人は約束を守る」という仮説を立ててこの決まりを作ったそうだ。もちろん夜型が悪い訳ではない。仕事はできるのだけど、締め切りを守らない人というのがいるが、そうではないタイプの人と勉強会をしたいと思ったのだ。要は守るべきことは守るというのがビジネスマンとして成功できる人としたのである。確かに企業で働いたり、他社と取引を行う際に約束(締め切り)が守れないようでは、ビジネスとして成り立たなくなってしまうだろう。
最後の問題は会場だった。6時半早朝から貸してくれるレンタル会議室は見当たらない。そこも早起き仲間であるいいじゃんネットの坂本社長が会議室を提供してくれることとなり、勉強会が現実のものとなった。
【次ページ】勉強会を活性化する仕組み
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